錦織V3へ「いい感じ」 今季クレーコート初戦ストレート発進 

[ 2016年4月21日 05:30 ]

3連覇へ好スタートを切った錦織

男子テニス バルセロナオープン

(4月20日 スペイン・バルセロナ)
 世界ランキング6位で第2シードの錦織圭(26=日清食品)が、初戦の2回戦で世界102位のティエモ・デバッカー(27=オランダ)を6―4、6―2で下した。今季クレーコート初戦だったが、危なげなくわずか68分で完勝。元世界1位のマッツ・ビランデル(スウェーデン)、ラファエル・ナダル(スペイン)に続く大会史上3人目の3連覇に向けて好発進した。3回戦では過去3勝2敗の世界33位ジェレミー・シャルディー(29=フランス)と対戦する。

 舞台はハードコートから赤土へと替わった。前戦のマイアミ・オープンでマスターズ準優勝を果たし、クレーコートでの今季初戦。「風が強くて、僕にも相手にも厳しい試合だった。それでもいい感じでプレーできた」。錦織の3連覇に向けた足慣らしは、王者らしい貫禄の勝利だった。

 「後ろで打ち合えば、たぶん欧州の選手には負けてしまう。そうならないように」。球足の遅くなるクレーだからといってラリーを長引かせるよりも、相手の浅くなったボールにはすかさず踏み込み、ネットにも積極的に出た。

 第1セットの第1ゲームで早くもブレークに成功し、相手の出はなをくじいた。第4ゲームでは唯一のピンチだった2本のブレークポイントをしのぎ、最後まで一度もブレークを許さなかった。滑りやすい赤土だが、フットワークとともにサーブも安定。第1サーブの確率は第1セットが81%、通算でも75%と強い風にも乱されなかった。

 大会前の18日には、バルセロナの街を見渡せるティビダボの丘でイベントに参加し、大会8度の優勝を誇るナダルと2人でミニテニスを行った。第3シードのフェレール(スペイン)、第4シードのガスケ(フランス)はケガで棄権。第5シードのバウティスタ(スペイン)も初戦で姿を消し、ナダルと錦織以外にトップ10はいなくなった。

 錦織が苦手とするペア(フランス)ら油断のならない相手はいるが、決勝で再びナダルと向き合う可能性は高い。「厳しい大会。1試合ずつしっかり戦って、大会の後半まで行ければ」。まずは危なげなく初戦を突破し、3連覇への第一歩を踏み出した。

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