16歳女子高生・奈紗 アマ史上初!ツアー初陣首位発進

[ 2015年10月31日 05:30 ]

18番、畑岡(左)はキャディーを務める母・博美さんにクラブを渡す

女子ゴルフツアー 樋口久子Pontaレディース第1日

(10月30日 埼玉県飯能市 武蔵丘ゴルフコース=6605ヤード、パー72)
 女子ゴルフ界にまたしてもスーパー高校生が現れた。アマチュアでツアー初出場の畑岡奈紗(16=茨城・翔洋学園高2年)が4バーディー、ボギーなしの68をマークし、並み居るプロを押しのけて単独首位発進した。ツアー初出場のアマチュアが初日に首位に立つのは88年のツアー制度施行後、初めて。勝みなみや新垣比菜と同学年の金の卵が、いきなり存在感を示した。
【第1R成績】

 リーダーボードのてっぺんにツアー初出場のアマチュアの名前が輝いた。初日ながら厳しいピンポジションに多くの選手が苦しみ、ボギーなしのラウンドは畑岡と酒井美紀の2人だけ。「パープレーが目標だったけど、4アンダーで回れて良かった」と初々しい笑顔で振り返った。

 3番で残り132ヤードの第2打を9Iでピン右手前4メートルにつけてバーディーが先行。「緊張するとタイミングが早くなって左に引っ掛けるので、ゆっくり振るようにした」とリズムを意識し、ショットを最後まで崩さなかった。母・博美さん(45)がキャディーを務めたことも安心につながったという。

 中3だった13年から男子プロの中嶋常幸が主催する「トミーアカデミー」に入門。当時は1Wが230ヤードしか飛ばなかったが、今では260ヤードを飛ばすほどに成長した。16歳には中嶋の言葉の全てが新鮮で「優勝争いをする時のメンタルなどはとても勉強になる」と目を輝かせる。先週の19日に中嶋が参加したコンペに父・仁一さん(50)と出場し、そこで今大会の本戦出場を懸けたマンデートーナメントに出場することを中嶋に伝えた。「通って頑張れよ」と声を掛けられ、マンデートーナメント3度目の挑戦で初めて本戦への切符を獲得。中嶋に報告すると「ガンガン自分のプレーをしなさい」と再び背中を押してもらった。

 最近のアマブームの立役者となった勝みなみや新垣比菜とは同学年。「2人からは刺激をもらっている」と言うが、畑岡も今年7月の世界ジュニアで優勝を飾るなど、引けを取らない実績を誇る。奈紗という名前には両親の「NASA(米国航空宇宙局)のアポロ計画のように前人未到のことをやってほしい」という思いも込められている。「チャンスが来たら優勝争いしたい」。両親の思いを受け継ぎ、初出場初優勝の快挙を目指していく。

 ◆畑岡 奈紗(はたおか・なさ)1999年(平11)1月13日、茨城県生まれの16歳。ゴルフが趣味の母の影響で11歳からクラブに親しみ始める。中学時代は陸上部で200メートルを専門、高校入学を機にゴルフ専念。14年日本ジュニア2位、15年世界ジュニア個人15~17歳の部、団体の部で優勝。得意クラブは1Wで平均飛距離は260ヤード。憧れの選手は中嶋常幸と宮里藍。家族は父・仁一さん(50)、母・博美さん(45)、妹・利安(りあん)さん(13)。1メートル58、62キロ。

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