松山 “世界”に貢献2勝!米ツアー開幕戦に弾み

[ 2015年10月12日 05:30 ]

最終日、シングルの18番でバーディーパットを決めて勝利。ガッツポーズの松山英樹

プレジデンツ・カップ最終日

(10月11日 韓国・仁川 ジャック・ニクラウスGC=7380ヤード、パー72)
 世界選抜と米国選抜の2年に1度の対抗戦は最終日にシングルスのマッチプレーが12試合行われ、松山英樹(23=LEXUS)は米ツアー4勝のJ・B・ホームズ(33)と対戦し、1アップで勝ち点1をもぎ取った。最終18番で見事にバーディーを奪い、決着をつけた。競技は15・5―14・5で米国選抜が6大会連続9度目の優勝を飾った。

 ドラマは最後に待っていた。オールスクエアで迎えた最終18番。松山とホームズはいずれも同じようなグリーン右手前20ヤードからの3打目を迎えた。先に打った松山はピン側1メートルにピタリとつけたが、ホームズはプレッシャーからか4メートルもショートさせた。スタンドから「インターナショナル(世界選抜)」コールが降り注ぐ中、松山はバーディーパットをしっかりと沈めてガッツポーズ。観衆が叫ぶ「インターナショナル!」がすぐさま「ヒデキ!」に変わり、日本のエースはチームの仲間からハイタッチやハグで祝福された。

 「勝ててうれしい。プレッシャーのかかるパットだった。短いですけど楽な距離ではない。入れられたことは次につながる」と白い歯を見せた。

 前半は相手の勢いに押された。1アップで迎えた6番で松山は2メートルのバーディーパットを外したが、ホームズは5メートルを決めてオールスクエアに。7番でも2メートル、10番はグリーン左奥からチップインバーディーを奪われ、2ダウンまで差は広がった。「J・B(ホームズ)がいいプレーをしていた」と認めたが、焦らずにチャンスを待った。

 するとホームズは12番でティーショットを左に曲げてボギーとするなどミスが出始めた。松山はラウンド中は左手首を痛め、時折気にするようなしぐさも見せたが、「そんなことは言っていられない」と根性で乗り切り、「ボギーを叩かなかったらこうやって最後にチャンスが来る」と胸を張った。世界選抜は1ポイント差で惜敗したが、大会2勝と貢献した松山には確かな手応えが残った。

 今週には早くも米ツアー新シーズン開幕戦のフライズコム・オープン(米カリフォルニア州)に出場する。昨季はトップ10入りが9回だったが、優勝には届かず悔しさが募った。「きょうは落ち着いてプレーができた。次につながると思う」。本格参戦3年目の今季を充実のシーズンとしたい。

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2015年10月12日のニュース