21歳スピース マスターズに続きメジャー連覇!

[ 2015年6月23日 05:30 ]

全米オープンで優勝したスピース(AP)

USPGAツアー全米オープン

(6月21日 ワシントン州ユニバーシティープレース、チェンバーズベイ=7384ヤード、パー70)
 69で回ったジョーダン・スピース(21=米国)が通算5アンダーの275で今季3勝目を挙げた。同一年度でマスターズと全米オープンのメジャー2大会を制したのは02年のタイガー・ウッズ(39=米国)以来、史上6人目(通算7度目)の快挙となった。

 D・ジョンソンが18番で1メートルのバーディーパットを外した瞬間、ホールアウトしていたスピースは家族と抱き合った。21歳の若き王者は「こんな終わり方を経験したことがないので驚いている」と戸惑いを隠さず「ダスティン(ジョンソン)が気の毒。プレーオフさえもなくなってしまい、どう表現していいのかが分からない」と失意のD・ジョンソンを気遣った。

 16番で10メートルのバーディーパットを沈めて3打差をつけて単独首位に立ちながら、続く17番でダブルボギーを叩き、ウェストヘーゼンに並ばれた。しかし、18番でフェアウエーからの2打目をピン手前5メートルにつけてバーディーを奪って抜け出した。最終組で追走したD・ジョンソンも18番で2オンしてチャンスを迎えたが、多くの選手がクレームをつけたデコボコのグリーンが最後のドラマを演出した。

 チェンバーズベイは全米オープン初開催。多くの選手が試合でプレーしたことがなかったが、スピースは10年全米アマでプレー。その時は83を叩いたが、このコースで働いた経験があるキャディーのマイケル・グレラー氏の助けもあって難コースを攻略した。

 マスターズ、全米オープンと連勝するのはベン・ホーガン、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズらに続き史上6人目。「偉大な人ばかり。その中に自分が入るとは」とはにかむが、全英オープン(7月16日開幕、セントアンドリュース)では53年のベン・ホーガンしか達成したことのないマスターズからのメジャー3連勝を狙う。その先にあるのは年間グランドスラム。

 「タイガー(ウッズ)でさえ達成できなかったが、誰もできないというわけではない。ここで勝ったことを自信に、まずは全英オープンで勝利を目指す」

 底知れぬ力を携えた新鋭がセントアンドリュースに足を踏み入れる。

 ≪今季賞金7億円超≫今季すでに賞金ランキング1位のスピースは全米オープンでの180万ドルを加えて606万ドル(約7億5000万円)を獲得。2位のウォーカーに196万ドル、3位のマキロイに215万ドルの大差をつけた。

 ◆ジョーダン・スピース 1993年7月27日、テキサス州ダラス出身の21歳。テキサス大を経て12年にプロ転向。13年のジョンディア・クラシックで米ツアーでは82年ぶりとなる10代での優勝を達成し同年の新人王に選出された。ツアー通算4勝。1メートル85、84キロ。

続きを表示

2015年6月23日のニュース