貴乃花親方“盟友”に誓った「遺志を引き継ぎます」

音羽山親方の葬儀で焼香の挨拶に立つ貴乃花親方と喪主の陽子夫人

　２０日に急性心不全のため４３歳で急死した大相撲の元大関・貴ノ浪、音羽山親方（本名・浪岡貞博さん）の告別式が２２日、名古屋市守山区の平安会館守山斎場で営まれ、約３００人が参列した。

　故人の１年後輩の“盟友”貴乃花親方（元横綱）は焼香を行って手を合わせた後、参列者一人一人に丁寧にあいさつ。その後、一門の親方と関取ら同志とともに棺をかつぎ、霊きゅう車が出発するまで手を合わせ続けた。「思いもよらない出来事でした」と内心は悲しみに打ちひしがれているが「１つ違いで１５、１６歳の時から一緒にやってきました。遺志を引き継ぎます」と話すなど最後まで気丈。棺の中には音羽山親方が持病で食べられなかった大好物の納豆、そして長女の手紙が入れられた。参列者からは「大関、ごっちゃんです！」と声が掛かり、参列者の多くが涙を流して最後の別れを惜しんだ。

　８月１９、２０日には音羽山親方の故郷・青森県内で巡業が開催。尾車巡業部長（元大関・琴風）は「遺影を置くなど追善のようなことができれば」と提案。誰からも愛され、誰よりも相撲を愛した大関・貴ノ浪。その魂は決して消えることはない。