松山 14番に落とし穴 脱出も失敗ダボ「無理しすぎた」

[ 2015年6月22日 05:30 ]

第3ラウンド、15番でバンカーショットを放つ松山

USPGAツアー 全米オープン第3日

(6月20日 ワシントン州 ユニバーシティープレース チェンバーズベイ=7637ヤード、パー70)
 松山英樹(23=LEXUS)がコースに負けた。14番でバンカーからグリーンを狙ったが、脱出に失敗しダブルボギー。2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーのスコア72で回り、通算3オーバー。19位に順位を上げたが、首位とは7打差に広がった。ジェーソン・デー(27=オーストラリア)、ジョーダン・スピース(21=米国)ら4人が通算4アンダーで首位に立った。

 モンスターコースからの挑戦状を受け取った松山が負けた。打ち下ろしとはいえ、534ヤードもある14番パー4。1Wで295ヤード飛ばしてフェアウエーバンカー越えを狙ったが、ボールはあえなくバンカーへ。ピンまで200ヤード近くあったが「グリーンの右手前の傾斜を使えばチャンスがある」と7Iを手にした。

 クラブを振り抜くと球がふわりと一瞬、上がった。だがアゴに当たり、再びバンカーへ。結局、PWに持ち替え、フェアウエーまで出し、ピンの手前3メートルに4オン。ボギーパットはカップの右に抜けて3日連続のダブルボギーを大事な3日目に叩いてしまった。

 「ちょっと無理をし過ぎた。ダボは狙った結果。あのミスをした時点で6打は覚悟した」

 1番で6メートルを沈めてのバーディーも、5番から7番まで全て1パットのナイスパーセーブも帳消しとなる痛恨のミス。「難しいけれど、(伸ばす)可能性のあるピンポジションだった。自分の調子も全然良かったし結果がついてこない。このコースを戦うだけの技術がないのかな」。首位との6打差を縮めるもくろみは崩れた。

 それでも、最後に意地を見せた。最終18番パー5。1W、3Wを使って花道まで運び、最後は1・5メートルを沈めてバーディーフィニッシュ。「(最終日に)つながってくれるといいですね」との思いを込めた。

 心強いデータがある。松山の今季の最終日の平均スコア69・15はトータルの平均スコア70・15を上回り、4日間で最もいい。最終日、一つでも上を目指すのかと問われると、語気を強めた。

 「上を目指さない人がいるんですか?」

 5位に入った今年のマスターズを上回るメジャー最高位も不可能ではないし、1960年にアーノルド・パーマーが7打差を逆転した過去もある。コースに勝てば、何かが起きるかもしれない。 

 <最終日の男 スコア伸ばす松山>今季の松山の平均スコアは70.15(ランク13位)。予選ラウンドは70.13(同25位)、第3ラウンドは69.86(同44位)、最終ラウンドは69.15(同18位)と最終日に最もスコアを伸ばす傾向がある。松山は今季8試合でトップ10入りしており、これは9試合のスピースに次いでランク2位。うちキャデラック・マッチプレー選手権を除く7試合中4試合は最終日に順位を上げて10位以内を確保している。

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