ナダル29歳誕生日に負けた…全仏6連覇ならず「これが人生」

[ 2015年6月5日 05:30 ]

ジョコビッチにポイントを奪われ、さえない表情のナダル

テニス・全仏オープン第11日 ジョコビッチ7―5、6―3、6―1ナダル

(6月3日 パリ・ローランギャロス)
 男子シングルス準々決勝で、6連覇を狙った世界ランキング7位のラファエル・ナダル(29=スペイン)が、大会初優勝を狙う世界1位のノバク・ジョコビッチ(28=セルビア)に5―7、3―6、1―6のストレートで敗れた。この10年で9度の優勝を誇る大会で完敗し、10年ぶりのトップ10陥落の可能性も出てきた。ジョコビッチは準決勝で世界3位のアンディ・マリー(28=英国)と対戦する。4日の女子準決勝ではルーシー・サファロバ(28=チェコ)がアナ・イバノビッチ(27=セルビア)をストレートで破り、4大大会初の決勝進出を決めた。

 3日はナダルの29歳の誕生日。しかし、今年はローランギャロスでナダルのためのバースデーソングが歌われることはなかった。全仏史上最強の王者は「これが人生」と敗北を受け入れた。

 開始直後からフォアハンドに力強さと深さが足りず、あっという間に0―4と引き離された。そこから5―5に追いつく執念は見せたが、現状ではそれが精いっぱい。「ノバクがほとんどの時間を支配していた。相手が自分よりも良かった」。徐々にミスを減らしていったジョコビッチに対し、持ち味のくせ球も軽々と打ち返された。右手首の故障と虫垂炎の手術も受けて昨季後半はほぼ欠場。完全復活はまだ遠く、通算70勝1敗という圧倒的な戦歴を残してきた全仏で6年ぶりに黒星を喫した。

 大会後の世界ランキングは10位まで後退する。15位のツォンガ(フランス)が決勝まで勝ち上がれば、ナダルは10年ぶりにトップ10からも外れて11位となる。「まだ終わりじゃない。来年のチャンスを狙うよ」と闘志はまだ健在。しかし、09年4回戦でソデルリング(スウェーデン)に敗れた世紀の番狂わせとは異なり、今回は一時代の終えんを予感させるナダルの全仏2敗目となった。

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