イ・ボミ 涙の逆転連覇 昨年9月死去、天国の父にささげる

[ 2015年5月18日 05:30 ]

優勝スピーチで目頭を押さえるイ・ボミ

女子ゴルフツアー ほけんの窓口レディース最終日

(5月17日 福岡県福岡市 福岡カンツリー倶楽部和白コース=6375ヤード、パー72)
 2位から出たイ・ボミ(26=韓国)が6バーディー、ノーボギーの66で回り、12年に会場が現コースに変更されて以降の最少スコアとなる通算10アンダー、206で逆転優勝した。昨年8月のNEC軽井沢72ゴルフトーナメント以来、ツアー通算9勝目。通算6アンダーで大山志保(37=大和ハウス工業)が2位。また、4位の上田桃子(28=かんぽ生命)は、賞金720万円を獲得して生涯獲得賞金が5億円を突破した。
【最終R成績】

 最終18番。勝利のパーパットを沈めたイ・ボミは目頭を押さえた。「今年はお父さんがいないけど頑張った。凄くうれしい。100%のゴルフができた」と声を震わせた。切れのいいアイアンショットで前半4番は残り150ヤードから8Iで50センチに、7番パー3は6Iで1・5メートルに乗せるなど6バーディー。大会ベストスコアの66をマークして連覇を果たした。

 「きょうは優勝するんだという強い気持ちになれた」。昨年9月に最愛の父・ソクジュさん(享年56)が死去。出場中の試合を棄権し、帰国して最期をみとったが心身ともにダメージを受けた。賞金女王争いから後退し、以降は優勝なし。「試合中にお父さんを思い出して落ち込んでいた。でもやっと笑えるようになってきた」。試合に同行して世話をしてくれる母・花子(ファジャ)さん(53)にも後押しされ、今季2位が4度とあと一歩で越えられなかった壁を9カ月ぶりに破った。「お父さんが亡くなる前、賞金女王になると約束した。今年こそ守りたい」。ギャラリー投票のベストスマイル賞(30万円)も獲得。天国の父にささげるツアー9勝目で「スマイル・キャンディー」と呼ばれるイ・ボミに笑顔が戻った。

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2015年5月18日のニュース