岡村“掘り出し物”父からもらった59年製パターで2位浮上

[ 2015年4月12日 05:30 ]

17番、マスク姿でティーショットを放つ岡村咲

女子ゴルフツアー スタジオアリス女子オープン第2日

(4月11日 兵庫県三木市 花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース=6376ヤード、パー72)
 ツアー未勝利の岡村咲(22=スターツ)がこの日のベストスコアとなる67をマーク、首位と3打差の2位に浮上した。50年物のパターでロングパットを沈め、6バーディー、1ボギー。フードアレルギーにも悩む苦労人が逆転Vを視野に入れた。

 22歳の岡村を50年物のパターが助けた。最終18番パー4。8メートルのバーディーパットは1.5メートルショートした。プレッシャーのかかる場面だったが、ピンパターの元祖「1―A」からピーンと打球音が響くと、ボールはカップに沈んだ。「いい音がしました」と感謝した逸品が大活躍で、67をマーク。最高成績が7位の無印が2位に浮上した。

 父・茂和さん(59)が地元・徳島のゴルフ練習場の倉庫で見つけて使っていたパターを昨夏、譲り受けた。40位から出たこの日は9番で8メートル、12番でカラーから6メートルを入れるなど24パット。1959年に製造された相棒が好スコアをアシストしてくれた。

 今季は前戦でようやく予選を突破したが、昨年1月に判明した症状遅延型のフードアレルギーによる影響が大きい。小麦、卵、乳製品などを食べるとアレルギー症状が出る。レーザー治療もしており、免疫力も低いためマスクをしてのプレーを強いられている。それでも「私なんかより大変な病気で苦しんでいる人はたくさんいる。少しでも元気を与えられたらと思っている」と前向きだ。

 最終日は初の最終組。「緊張すると思うけど、平常心にいち早く戻れるゴルフをしたい」。ブロンズ色の名品でウイニングパットを沈めてみせる。

 ▼岡村 咲(おかむら・さき)1992年(平4)8月7日、徳島県出身の22歳。10歳からゴルフを始め、高知中央高卒。予選会を経て12年にプロ転向。最高成績は13年のスタンレーレディース7位。今季は最終予選会47位の成績で出場。身長1メートル68、体重57キロ。

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