松山イーグル突破!決勝Rへ前向き「1打でも詰めたい」

[ 2015年4月12日 05:30 ]

2番でイーグルパットを決める松山(共同)

USPGAツアー・マスターズ第2日

(4月10日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 18位から出た松山英樹(23=LEXUS)はマスターズでは初のイーグルを奪ったほか、3バーディー、3ボギーの70で回り、通算3アンダーの141。首位と11打差ながら12位に浮上し、3年ぶりに予選を通過した。

 残り289ヤード。2番パー5の第2打で松山は3Wを強振した。高く舞い上がったボールはピンの左4メートルに止まった。スライスラインを沈めた瞬間、パトロン(観客)の大歓声が湧き上がった。

 オーガスタでは4度目の出場で初のイーグル。それでも「ティーショットも飛んでなかったし、セカンドもグリーン近くまで行けばいいなと思って、たまたま届いた。ロング(パー5)は伸ばしたいホール。いつもより1個貯金ができた」と淡々としたもの。前週までのイーグル獲得数10個はツアー1位だったが、目指すべきところはそこではないと言いたげだった。

 確かになかなかスコアを伸ばせなかった。浮上のきっかけは12番パー3。第1打はグリーンに届かなかったが、7ヤードを60度のウエッジで放り込みバーディー。「いいラインだったので入るかなと思って打った」と言う一打でリズムが良くなった。13番は右の林に入れながら連続バーディー。17番では第1打を右に曲げてボギーとしたが3年ぶり3度目、プロ転向後初めて予選を通過した。

 前日の連続ボギーフィニッシュで深いダメージを負った。ホールアウト後の練習でも表情は険しいままで、笑顔が戻るのに時間がかかった。それだけに18番で3メートルのパーパットを決めた意味は大きい。良い流れで決勝ラウンドに臨めそうだ。

 初日から2日連続アンダーパーは初。初出場から4年で安定感は増した。「内容的には満足できないし、トップとの差もついている。1打でも詰められるようにしたい」と慎重だが、ピンの位置が難しくなったにもかかわらず、パーオン率は前日の66・67%(全体の32位)から72・22%(14位)に上昇しておりショットの調子は上向きだ。

 決勝ラウンドへ「終わったことを後悔するより先のことを考えていく方がいい」と前を向いた。第3日で同組のシュワーツェルは、松山が27位でローアマを獲得した11年の優勝者。良いことが起きそうな予感が漂う。 

 ≪マスターズでの主な日本人のイーグル≫ 石川遼は11年最終ラウンドの2番パー5でマーク。残り235ヤードの第2打を2Iで傾斜を利用しながら50センチにつけ、マスターズでは初イーグル。13年第3ラウンドの8番パー5でもイーグルを奪った。藤田寛之は初出場だった11年第1ラウンドの13番パー5で残り36ヤードのクリーク越えの第3打をSWで直接放り込んで達成。河野高明は69年第3ラウンドの17番パー4など計4度(1、2、15、17番)イーグルを奪っている。

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