逸ノ城ウルフ流黒まわし 初場所“出世カラー”で狙う最速大関昇進

[ 2014年12月16日 05:30 ]

稽古で相手をつり上げる逸ノ城

 大相撲の“モンゴルの怪物”関脇・逸ノ城(21=湊部屋)が来年の初場所(1月11日初日、両国国技館)から「黒まわし」で相撲を取ることが15日、明らかになった。これまでは青色の締め込みを使用していたが「結構、似合う」という理由で変更。かつては千代の富士や朝青龍も使った“出世カラー”で史上最速の大関昇進を目指すことになった。

 逸ノ城が自信ありげに不敵な笑みを浮かべた。「来年1月から黒い締め込みを使おうと思います。結構、似合うんで」。新十両の今年夏場所から九州場所までは4場所連続で鮮やかなブルーの締め込みを使用。相撲ファンからも青い姿が定着していたが「鳥取城北高時もずっと黒を使っていたから」という本人たっての希望もあり変更することが決定した。1メートル92、199キロの大柄で色白の体に黒を強調させることで、より見栄えを良くすることを目指している。

 黒の締め込みといえば、優勝31回の横綱・千代の富士(現九重親方)が有名。入門から1年しか経過していない21歳にとっては「顔じゃない(身分にふさわしくない)」という雲の上の存在だが、共通点もある。右手で相手の首を押さえながらの強引な左上手投げを打つ必殺技“ウルフスペシャル”を逸ノ城も得意とすることだ。体格は異なるが、かつての大横綱を彷彿(ほうふつ)させる豪快な投げは、ファンから“逸ノ城スペシャル”として親しまれている。黒い締め込みは他に朝青龍や日馬富士らも使用しており、まさに出世カラーといえる。

 この日、逸ノ城は湊部屋で若い衆と50番相撲を取って汗を流し、16日からは時津風部屋に出稽古する予定。「負けてもいいから立ち合いを学んでいきたい」。来年9月の秋場所までに大関昇進を決めれば、豊山、雅山の所要12場所(幕下付け出しデビュー)を抜いて史上最速。15年は“黒い怪物”としてさらなる成長を遂げ、角界に旋風を巻き起こすつもりだ。

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