遼 暫定14位発進 新品クラブで気分一新、鬼門克服手応え

[ 2014年9月19日 05:30 ]

6番、沈みそうになる夕日に向かって2打目を放つ石川遼

男子ゴルフツアー ANAオープン第1日

(9月18日 北海道北広島市 札幌ゴルフ倶楽部輪厚コース=7063ヤード、パー72)
 日没サスペンデッドで18人がホールアウトできなかった。国内ツアー今季4戦目となる石川遼(23=CASIO)は1ホールを残して、5バーディー、2ボギーの3アンダー、暫定14位につけた。新品のクラブで臨み気分も一新。苦手とする名門・輪厚を制し、マスターズへの道を進む。近藤共弘(37=フリー)ら3人が65で回り首位に立った。
【第1R成績】

 北の大地に歓声が響いた。520ヤードの右ドッグレッグの5番パー5。石川は1Wでフェアウエーを捉え2打目は残り195ヤード。グリーンの左サイドのピンに対し5Iでドローを掛けて2オンに成功した。4メートルのイーグルパットはわずかにカップ右に外れたがバーディーを奪取。「ティーに上がった時からモチベーションが上がった。ここをうまく攻められないと世界でも戦えないと思うので、自然と気合が入った」。以前はティーショットでドローボールしか打てずに苦戦したホール。進化を実感したバーディーだった。

 ただ、5番こそ狙い通りだったが、全体的に1Wショットは不調。新品のアイアンでリカバリーした。1Wを右の林に打ち込んだ4番では前方の木の左から9Iでスライスを掛けてパー。18番でも1Wを右の林に入れて2打目はフェアウエーに出すだけだったが、ピンまで残り100ヤードの3打目を放つと50センチにピタリ。パーをセーブした。

 スイングでの手首の返りを抑えるため、先週からSW以外のグリップの下に巻く両面テープを1重から5重に太くした。その影響でクラブのバランスが崩れたため、今回はクラブを新品に替えてバランスを整えた。今の目標は年末までに現在82位の世界ランキングを50位まで上げて、マスターズ出場権を得ること。安定しないティーショットに「集中力と気持ちだけ」が頼りというラウンドだったが、目標へ向かう新鮮な気持ちと新品のアイアンが支えとなった。

 過去5度出場して最高成績は10年大会の12位。予選落ちが2度と会場の輪厚には苦手意識がある。2年ぶりの出場となったが、1ホールを残して3アンダーは上々。2日目に向けて「集中力次第」と言い切った石川は、強い気持ちを持って戦い続ける。

続きを表示

この記事のフォト

2014年9月19日のニュース