さくら 苦しい4日間も“夫婦愛”で海外メジャー自己最高7位

[ 2014年6月24日 05:30 ]

最終ラウンド、11番でバーディーパットを決める横峯さくら。通算4オーバーで7位

USLPGAツアー全米女子オープン最終日

(6月22日 米ノースカロライナ州パインハースト パインハースト・リゾート=6649ヤード、パー70)
 ミセスさくらが海外メジャー最高位でフィニッシュした。首位と5打差から出た横峯さくら(28=エプソン)は3バーディー、4ボギーの71で耐え、通算4オーバーの7位。結婚後初の海外遠征で、10年の全米女子オープンの10位を上回る成績を残した。森田理香子(24=リコー)は通算11オーバーの35位。ミシェル・ウィー(24=米国)は70で回り、通算2アンダーでメジャー初優勝を遂げた。

 夫とともに難コースを戦い抜いた横峯の顔には満足感と悔しさが入り交じった。目標の5位以内は果たせなかったが、メジャーの自己最高位を更新。「やっと終わったという感じです。凄い苦しくて。トップ5狙いだったのでそれができなかったのは残念です」。両面の思いを素直に口にした。

 これまで最終日の前に決めていた順位の目標を3日目に10位と決めた。同行したメンタルトレーナーの夫、森川陽太郎氏が「試合の雰囲気から、早めに高い負荷を与えた方がいいと判断した」と前倒しを提案したもので、横峯は3日目は7位の好位置をキープ。そこで最終日はさらに目標を5位へと上方修正した。

 実際、最終日も11番で約5メートルのパットを決めるなど、10番からの4ホールで3バーディーを奪い、トップ5圏内に浮上した。だが、14、16番で2打目を左のバンカーに入れていずれもボギーと失速。2人で設定した目標には届かなかったが、4日間で1度もダブルボギーを叩かないなど、最後まで気持ちは切らさなかった。

 同学年の宮里藍らと違い、横峯は海外に特別な関心を寄せていなかった。だが、今季は「今のレベルでプレーできるのはあと1、2年」と開幕前から積極的なメジャー挑戦を表明。心変わりしたのは、森川氏の精神的なバックアップがあるからこそだろう。

 10位に入った4年前の成績を塗り替え「あの時とは全然違う。技術的に少しはうまくなっていると思うけれど、メンタル面の成長が大きいと思う」と自信を深めた。4月に結婚してから初の海外遠征は収穫の多い“新婚旅行”になった。「主人にお疲れさまと言いたい」。2人で歩く、さくらの未来は明るい。

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