松山 屈辱メジャー初の予選落ち「悔しい以外何もない」

[ 2014年4月13日 05:30 ]

第2ラウンド、17番でバーディーを逃し顔をしかめる松山

USPGAツアー マスターズ第2日

(4月11日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 3度目の夢舞台は悔しさだけが残った。90位から出た松山英樹(22=LEXUS)は5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71と伸ばしたが、通算7オーバーの151で、首位と14打差の68位。カットラインに3打及ばず、プロ転向後では米ツアー初、アマ時代も含めてメジャー6戦目で初めて予選落ちを喫した。12年大会覇者のバッバ・ワトソン(35=米国)がこの日ベストに並ぶ68で首位に立った。

 西日が差し込むオーガスタの18番。通算6オーバーの松山は165ヤードの2打目を直接決めればカットラインにぎりぎり届く勝負を迎えた。手に汗握る場面で数々のスーパーショットを見せてきた怪物だが、8Iは力なく右へ飛び出しバンカーへ。グリーンを囲むパトロン(観客)からため息が漏れた。出場3度目にして初めて予選落ちの屈辱を味わい「悔しい以外何もない」と吐き捨てた。

 2番のミスが痛かった。1Wを林に打ち込み、2打目は脱出に失敗。パー5でダブルボギーを叩いた。「ロングのセカンドはうまく打てたけど、それ以外のホールでショットが悪かった」。残りパー5は全て2オンしてバーディー。16番パー3で5つ目のバーディーを奪い予選突破に望みをつないだが、17番はフェアウエーからチャンスに付けることができず、直後にクラブで靴を叩き「チッ」と舌打ち。8メートルのバーディーパットを外した。

 初出場の11年は日本人初のベストアマに輝き、12年は最終日に80と大失速して悔し涙を流した。昨年は出場権を懸けた試合で勝てず、プロとして臨む初のマスターズは2年分の悔しさをぶつけるつもりだった。だが、左手首の痛みが消えない中、1月からツアーに同行してきた飯田トレーナーがビザの手続きが間に合わず、専属トレーナー不在という想定外の事態。大舞台を前に不運に見舞われたが「左手は関係ない」と最後まで言い訳をすることはなかった。

 過去2回は日本から声援を送った両親も3度目にして初めて会場に駆け付けた。優勝をプレゼントすることはできなかったが、最後まで諦めない姿を見せることはできた。「また来年ここに戻って来て、もっといい順位で回れるように頑張りたい」。積み重ねた経験と悔しさが、次なるオーガスタへの原動力となる。

 ≪国内でも一度≫昨年4月のプロ転向後、松山の予選落ちは同年6月の国内ツアー、ミズノ・オープンのみ。米ツアーではアマ時代に出場したソニー・オープンで11年から3年連続で予選を通過できなかったが、プロ転向後の予選落ちはこれまでなかった。

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2014年4月13日のニュース