松山 左手首痛で2打目“打てない” グリーン乗せても長い距離残し

[ 2014年4月12日 05:30 ]

大きくスコアを落とし17番ホールのセカンドでふくれっ面をする松山

USPGAツアー マスターズ第1日

(4月10日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 プロとして初出場の松山英樹(22=LEXUS)が合計39パットとグリーン上で苦しみ、2バーディー、8ボギー、1ダブルボギーの80を叩いた。昨年4月のプロ転向後では最も悪いスコアで、首位と12打差の90位と大きく出遅れた。決勝ラウンドに進めるのは第2ラウンド終了時の50位まで、もしくは首位から10打差以内。アマチュアも含め3度目の出場で初の予選落ちの危機を迎えた。ビル・ハース(31=米国)が68で回り首位に立った。

 大舞台でこそ力を発揮する怪物らしさは鳴りを潜め、もどかしさが残った。メジャー制覇の夢を掲げ、照準を合わせた今季メジャー初戦は出場を逃した昨年の悔しさもぶつけるはずだった。だが、左手の故障もあり1カ月ツアーを離れた影響は明らかで、合計パット数は最下位の39。3月のキャデラック選手権2日目の77を下回り、プロでは自己最悪の80を叩き90位。「自分の力が足りない証拠。悔しいのは間違いない」と視線を落とした。

 パトロン(観客)が囲む1番ティー。2年ぶりに夢舞台に帰ってきたが「緊張はなかった」。1Wを振り抜き、ボールは青空へ一直線。だが、フェアウエーからのアイアンショットはグリーンの右へ、アプローチはピンを2メートルオーバーし、パーパットも外した。1番のボギーが「不本意のラウンド」を物語っていた。

 左手首に違和感があり「打ち込むのが怖い」と関係者に打ち明けていたという。ティーに乗せた球は打ち込む必要もなくフェアウエーキープ率は全体1位の100%。しかし、地面から打つアイアンは患部をかばってインパクトで体が起きフェースが開いて右へのミスが目立った。パーオンは12回したが、ピンまでの距離が遠かった。「ガラス」と形容される高速グリーンではデリケートなタッチが必要だが、ブランク明けで精彩を欠き、8番では11メートルから4パット。3パットも3度あった。パターのミスはアプローチにも伝染。12番はピンまで15ヤードの距離からウエッジでダフるミス。ボギーを叩いた。

 プロでの予選落ちは昨年6月のミズノ・オープンだけだが、左手首痛で本来の力強いショットが打てないのが現状だ。プライドを懸けた次なるラウンドへ「5、6アンダー出せば(予選を)通るチャンスはある」と巻き返しを期した。

 ≪3パット以上4回≫松山はフェアウエーキープ率100%で1位、ドライビングディスタンス291ヤードは8位、パーオン率66・6%は18位だった。しかし、パット数39は最下位タイの96位、パーオンしたホールの平均パット2・33はブービーの96位、3パット以上は4回で94位とグリーンで苦戦した。日本ツアーでの最多パット数は昨年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ3日目の36で、その週4日間で2度の4パットを記録している。

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