桐生 10秒22圧勝 貫禄の国体3連覇、東洋大進学表明

[ 2013年10月5日 06:00 ]

マスコットキャラクターのゆりーとと並んで3連覇ポーズを見せる桐生

 国民体育大会「スポーツ祭東京2013」は4日、味の素スタジアムほかで行われ、陸上の少年男子A(高校2、3年)100メートルで、桐生祥秀(17=京都・洛南高3年)が追い風0・1メートルの中、10秒22で優勝した。2年前の少年男子B(高校1年)、昨年の同種目に続いて国体3連覇を達成したが、昨年マークした自身の大会記録10秒21にはわずかに及ばず。スポニチ本紙既報通り来春の東洋大進学を明かしたワンダーボーイは、7年後の東京五輪に向けて進化を続ける。

 20年東京五輪の主役候補が、東京で激走した。スタートから抜け出すと10秒22で圧勝し、3連覇で高校最後の国体を終えた。生まれ変わる国立競技場ではなく味の素スタジアムでの開催だったが、「五輪が東京で行われるので、東京で勝って終わりたかった。7年後は全然分からないけど、陸上を続けるならトップを狙いたい」と笑った。

 8月の世界選手権で海外の強豪選手の大きなフォームに目を奪われた。帰国後の練習で同じ動きを試してみたが、「全然できなかった」と走りのバランスを崩した。9月中旬に従来通りのフォームに戻し、何とか間に合わせた舞台。気温が下がったこともあって昨年、自身が出した大会記録10秒21に及ばず「大会記録は欲しかった」とこぼしたが、「この気温でこのタイムなら良かった」と振り返る。次戦は全日本ジュニア選手権(18~20日、瑞穂陸上競技場)に出場する可能性がある。

 レース後は来春の東洋大進学を明らかにした。同大には競泳世界選手権で銀メダル2個の萩野、男子200メートル平泳ぎ世界記録保持者の山口も在学中。「世界で闘う人が近くにいるんで、負けずに頑張りたい」。来春には日本陸連の土江寛裕男子短距離副部長(39)がコーチに就任。新たな環境で世界への扉を開く。

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