16歳の山口 「五輪はテレビの中の世界」も4強入り!

[ 2013年9月21日 06:00 ]

女子シングルス準々決勝 橋本由衣を破って4強入りした山口茜

バドミントンヨネックス・オープン・ジャパン第4日

(9月20日 東京体育館)
 女子シングルスで16歳のホープが4強入りを決めた。大会最年少で準々決勝に勝ち上がった山口茜(福井・勝山高1年)は、橋本由衣(23=NTT東日本)から第1ゲームを21―12で奪うと、第2ゲームも21―16でストレート勝ち。大会初の日本人優勝を目指し、準決勝では世界ランク8位の戴資穎(19=台湾)と対戦する。

 7歳差の日本代表対決は世界ランク145位の16歳に軍配が上がった。「いつも以上に緊張していて、いつ追い付かれるんだろうと思っていた」。しかし、前日に世界選手権3位のシンドゥ(インド)を破った勢いのままに、山口は同ランク29位で格上の橋本もストレートで打ち負かした。

 試合開始から8点を連取して第1ゲームをあっさりと奪うと、第2ゲームも7―11の劣勢をはねのけて逆転した。身長1メートル55のサイズも武器に変え、敗れた橋本に「背が低くて打点が低いのに、いい球が集まってくる。球の出どころが読みにくかった」とうならせた。

 中学時代から勝山高の男子選手や男子コーチらと練習して磨いてきた技術と正確な読み。今年は男女通じて史上最年少での代表にも選ばれた。7年後の東京五輪まで狙えるホープとして期待が懸かるが「五輪はテレビの中の世界という感じ。まだ想像できない」と本人にとってまだ遠い話だ。前夜には生物の課題として「素数ゼミの謎」なる本を読み、そんなところに16歳らしさがのぞく。まずは遠い五輪よりも今大会。再び格上とぶつかる準決勝に全力で挑む。

 ◆山口 茜(やまぐち・あかね)1997年(平9)6月6日、福井県勝山市生まれの16歳。2人の兄の影響で3歳からラケットを握り、5歳から本格的にバドミントンを始める。小中高の全てで全国制覇を果たし、昨年の世界ジュニアは2位。勝間南部中時代は5教科の総合得点で学年2位になるなど学業も優秀だった。1メートル56、右利き。

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2013年9月21日のニュース