富士登山競走 世界遺産“元年V”の松本「光栄です」

[ 2013年7月27日 06:00 ]

山頂コース男子優勝の松本と同女子優勝のドルティー

 第66回富士登山競走(スポニチ後援)は26日、山梨県富士吉田市役所前をスタートする山頂、五合目の2コースに計4371人がエントリーして行われた。世界文化遺産に登録された富士山を舞台に、山頂コース男子は松本大(29)が2時間49分40秒で、女子は米国出身のリーア・ドルティー(28)が3時間23分47秒で、それぞれ初優勝。五合目コース男子は生田直人(33)、女子は星野芳美(47)が制した。

 5度目の出場で悲願の初優勝を飾った山頂コース男子の松本は「世界遺産登録された年に勝てて光栄です」と喜びをかみしめた。「5合目以降が勝負だと思っていた」という通り、山岳コースに入ってからペースを上げ、9合目でスパート。2位に入った加藤を振り切って歓喜のゴールテープを切った。完走率49%という過酷なレースを制した29歳は群馬県出身で、前橋高、群馬大と国体の山岳競技に出場した。卒業後は小学校教員を経て、昨年4月からプロの山岳ランナーとして活動。「今後は欧州の山岳マラソンで活躍したい」と抱負を語った。

 ≪女子Vドルティー「泣きそう」≫2位に2分7秒差をつけて山頂コース女子を初制覇したドルティーは「(コロラド州に住んでいた)子供の頃から知っている富士山を走って優勝できるなんて素晴らしい経験。うれしくて泣きそうになった」と喜んだ。米軍勤務の夫とともに今年1月から山口県岩国市で生活。普段は英会話教師をしながら、走り込みを続けてきた。スタート後から5合目までは昨年優勝の小川らに引き離されたが、最後の400メートルで逆転。勝因を聞かれると「序盤に無理をしなかったこと」と笑った。
 
 ◆成績
 ▽山頂男子 (1)松本大2時間49分40秒(2)加藤聡2時間51分58秒(3)村井涼2時間53分5秒(4)奥宮俊祐2時間53分49秒(5)小川壮太2時間56分5秒

 ▽山頂女子 (1)リーア・ドルティー3時間23分47秒(2)荻原真紀3時間25分54秒(3)小川ミーナ3時間27分41秒(4)渋谷佳代3時間39分54秒(5)山口季見子3時間40分25秒

 ▽五合目男子 (1)生田直人1時間23分29秒(2)飯塚淳司1時間24分9秒(3)大瀬和文1時間25分45秒(4)加藤淳一1時間26分27秒(5)牛田美樹1時間26分35秒

 ▽五合目女子 (1)星野芳美1時間38分16秒(2)内山真由美1時間42分27秒(3)広瀬光子1時間44分14秒(4)刑部朝実1時間47分35秒(5)長谷川奈々1時間47分47秒

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2013年7月27日のニュース