14歳アマ植竹 世界主要ツアー最年少Vへ1打差3位

[ 2013年4月14日 06:00 ]

16番、セカンドショットを放つ植竹希望

女子ゴルフツアー スタジオアリス女子オープン第2日

(4月13日 兵庫県三木市・花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース=6444ヤード、パー72)
 アマチュアの植竹希望(のぞみ、東京都葛飾区・奥戸中3年)が通算2アンダーで首位に1打差の3位に浮上した。精度の高いアイアンを武器に6バーディー、2ボギーの68をマークした。主催者推薦選考会を突破してつかんだ初めてのプロの試合。国内女子ツアー初の“マンデーからのV”を飾れば、世界主要ツアー最年少となる14歳259日での優勝となる。
【第2R成績】

 17番グリーンに来ると、ただならぬ空気が流れていた。カメラマンが勢ぞろい。通算3アンダーは、もしかして…。植竹が思った瞬間、「今、トップだよ」の声が耳に入った。急にこみ上げてきた緊張。「肩に力が入っちゃって」と、9メートルから3パットのボギーで首位から陥落したが、プレーで初々しさを見せたのはこの時だけだった。続く難度No・1の18番は好ショットを重ねてパー。1打差の3位につけ、14歳が主役になった。

 「3パットのボギーがあったけど、60台で回れたので良かった」。プレーでは中学3年らしからぬ技術を見せた。ボギースタート後の2番。林の中から残り148ヤードの第3打は「2クラブ上げて5Iで低く、15ヤード曲げるフックをかけました」。これが、狙い通りの弾道で1メートルにピタリ。スーパーショットでバーディーとすると、パーオンを外したのは2ホールだけというアイアンの精度で、難コースを攻略した。

 東京都葛飾区育ち。東京スカイツリーは自宅から自転車で15分の距離にある“江戸っ子”だ。4歳で父・竜也さん(44)の教えでゴルフを始め、千葉県松戸市の練習場に通って腕を磨いてきた。アマでも全国的な実績はなく、主催者推薦選考会、いわゆる「マンデー」を突破してプロ初出場を飾ると、いきなり最終日最終組をつかんだ。

 「順位を考えないで楽しくやりたいです」。14歳259日での優勝なら、12年にリディア・コ(ニュージーランド)が豪州女子ツアー、NSWオープンで記録した14歳280日を抜き、男女合わせて日、米、欧、オーストラリアの世界の主要ツアーの最年少記録となる。新星誕生となるか。

 ◆植竹 希望(うえたけ・のぞみ)1998年(平10)7月29日、東京都生まれの14歳。4歳からゴルフを始め、昨年、関東ジュニアで優勝。1W平均飛距離は230ヤードで、得意クラブはアイアン全般。パターはクロスハンドで握る。高校卒業後のプロ転向が目標。海外進出が夢。趣味は読書で、好きな作家は東野圭吾。1メートル67、57キロ。

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