高安 自己最多12勝目!平成生まれ初三役へ前進

[ 2013年1月27日 06:00 ]

突き落としで豪栄道を破った高安

大相撲初場所14日目

(1月26日 両国国技館)
 自己最多の12勝目を挙げたというのに、高安に笑顔はなかった。支度部屋。次期大関候補を撃破した取組を振り返り「(相手に)中に入られてしまったので、相撲をよく見ている人には評価されないですね」と反省の弁を並べた。

 優勝の可能性を残しながら迎えた豪栄道との一番。立ち合いで右を差されて押し込まれるが、土俵際で左に回り込みながらこん身の突き落とし。兄弟子・稀勢の里をほうふつさせる土俵際の逆転技に、豪栄道の体がばったりと落ちた。自身が目指す前に出る相撲ではなかったが、平成生まれ初の三役昇進に大きく前進した。

 場所前には両横綱の厳しさに触れて気持ちを入れ直した。9日の二所ノ関一門の連合稽古。出稽古に来ていた日馬富士にぶつかり稽古でしごかれ、息も絶え絶えの中で白鵬に水をかけられた。稽古後には白鵬に水をつけるのが礼儀だが、立つことができずに付け人に水を運ばせたが、横綱に「おまえが取ってこい」と叱られた。厳しい稽古の後でも礼儀が大事であることを教えられ、強い気持ちでさらに上を目指すことを誓った。

 体重も自己最重量の167キロになり、正月返上の激しい稽古にも十分ついていくことができた。「今場所は切れがありますから、不利な相撲でも体が反応して白星につながっています」と自信満々。他の力士の成績にもよるが、千秋楽で7勝7敗の小結・栃煌山戦に勝てば三役昇進は確実となる。「ここまできたら勝って終わりたい」と自らの手に三役をたぐり寄せる。

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2013年1月27日のニュース