ソチ残った!美余主将 宿敵破り涙の決勝進出

[ 2012年11月25日 06:00 ]

女子準決勝 韓国戦でショットを放つ中部電力・市川(中央)。左は松村、右は清水

カーリングパシフィック・アジア選手権第7日

(11月24日 ニュージーランド・ネーズビー)
 美余が五輪へ望みをつないだ。日本は準決勝で男女とも韓国を破って決勝に進み、ソチ五輪につながる来年3月の世界選手権(女子はラトビア・リガ、男子はカナダ・ビクトリア)出場権を獲得した。日本は五輪予選を兼ねる同選手権で出場権を得られない場合も来年12月の五輪最終予選に参加できる。準決勝は1次リーグの対戦成績を持ち越して行われ、5回戦制の女子は、市川美余主将(23)率いる中部電力が第3戦を9―4、第4戦を7―3で制し、3勝1敗で勝ち上がった。決勝は男女とも中国と対戦する。

 勝利が決まると市川主将の目から涙があふれた。敗退すれば、ソチ五輪への道が早々と断たれる崖っ縁で中部電力が底力を見せた。1次リーグで1勝1敗の五分だった宿敵韓国との準決勝。2連勝で来春の世界選手権の切符をもぎ取り、市川は「ソチ五輪への第一関門をクリアできて、うれしい気持ちでいっぱい」と感慨に浸った。

 第3戦は先攻で始まった第1エンドで1点だけ取らせて有利な後攻に回ると、第2エンドで3得点して勢いに乗って快勝した。第4戦は3―1の第4エンドで危機が訪れた。一歩間違えば大量失点の可能性もあったが、長岡コーチが「(藤沢)五月の度胸はすごい」と目を丸くする強さ、方向とも絶妙な難しいショットを藤沢が決めて1点を追加。相手の反撃を断って流れを引き寄せた。

 ここまで7日間で12試合をこなすハードな日程が続いたが、集中力は途切れなかった。市川は「体力が向上した。繊細なショットを最後まで維持できた」と週2回の筋力トレーニングの成果を口にした。今後も険しい道が続くが、日本女子4大会連続の冬季五輪連続出場に望みをつないだ。

 ▼カーリングのソチ五輪出場への道 出場枠は男女とも10カ国・地域。(1)12、13年の世界選手権の順位を得点化して、開催国のロシアを除く上位7チームが出場権を獲得する(2)残る2枠は13年12月に予定される世界最終予選で決まる。同予選出場は11、12、13年いずれかの世界選手権に出場していることが条件。

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