メジャー初制覇へ 有村65で暫定首位に浮上

[ 2012年9月8日 06:00 ]

5番、ティーショットを放つ有村智恵

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第2日

(9月7日 滋賀県甲賀市 タラオカントリークラブ(6670ヤード、パー72)
 初のメジャー制覇を目指す有村智恵(24=日本ヒューレット・パッカード)が8バーディー、1ボギーの65をマーク。通算10アンダーに伸ばし、5打差の6位から暫定首位に浮上した。134は日本女子プロ選手権の予選ラウンド最少ストロークで、国内メジャーの予選ラウンド最少ストロークタイ記録。首位で出た吉田弓美子(25=イーグルポイントゴルフクラブ)は71で1打差の暫定2位に後退した。雷雲接近のためサスペンデッドとなり、62人がホールアウトできなかった。
【第2R成績】

 ピンまでのイメージが自然とわいてきた。18番。有村は残り189ヤードの第2打を左手前3・5メートルにつけた。これを沈め、8個目のバーディー。65の大爆発で、一気に暫定首位に躍り出た。

 「ボギーがなければ良かったけど、60~70点はいく。最終日なら100点に近いゴルフだけど、あと2日あるので」

 最終ホールの第2打を、小田亨キャディー(37)は「メンズショット」と称えた。男子プロのような攻撃的な攻めを成功させた時に2人が使う言葉だ。ピンは右から4ヤードの厳しい位置。左足上がりのライや4Uという番手を考慮しながら、持ち球とは逆のドローボールで、危険な狭い右サイドを狙った。前方の高い木の右上を越えたボールは左に曲がりながら、狙った位置で止まった。

 「いろんな要素を考えて、そこはフェード一本じゃない、と思った」

 自画自賛で18番を振り返った向上心の塊。8月上旬には韓国ソウルまで足を運び、米国人コーチの指導を受けた。スイングに手応えを持って、後半戦に臨んでいる。

 意識も高い。海の向こうでの戦いを常に思い描き、先週は「米国で勝つにはこれぐらいではダメと思ってやっている。向こうはスコアの設定が違う」と語った。今大会も「1日2~3アンダー」を目標にする選手が多い中「かみ合えば6、7アンダー」とハードルを上げていた。予選ラウンドの134は、日本女子プロ選手権の最少新記録であり、国内メジャーの最少タイ記録となった。

 通算12勝だが、まだ4日間競技を制していない。「優勝を重ねてきたけど、強い人の仲間入りができていないのは、4日間を勝てていないから」。来季の米ツアーフル参戦権獲得を目指し、秋には予選会を受ける。国内メジャー初制覇が手土産なら、申し分ない。

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2012年9月8日のニュース