渡辺、新城らを選出 自転車ロンドン五輪代表

[ 2012年5月1日 16:29 ]

記者会見後、ポーズをとるロンドン五輪代表に選出された(左から)新城幸也、前田佳代乃、新田祐大、渡辺一成、中川誠一郎の各選手

 日本自転車競技連盟は1日、ロンドン五輪代表にトラック種目は男子の渡辺一成(28)、新田祐大(26)、中川誠一郎(32)=以上日本競輪選手会=と女子の前田佳代乃(21)=鹿屋体大、男子ロードレースは新城幸也(27)=ヨーロッパカー=を選出した。ロードレースでは既に別府史之(29)=グリーンエッジ=が代表に決まっていた。

 4月の世界選手権(メルボルン)のケイリンで5位に入った渡辺は、別府とともに北京五輪に続く2度目の代表。他の選手は五輪初出場となる。

 日本はトラック種目で男女のスプリント、男子チームスプリント、同ケイリンの出場枠を獲得。中野浩一選手強化委員長は3大会連続のメダルが懸かる男子について「ケイリンが一番メダルに近い」と述べた。ケイリンとスプリントにどの選手を起用するかは今後、決める。

 新城は世界最高峰のツール・ド・フランスを2年連続で完走したほか、2010年世界選手権では日本のプロで過去最高の9位になった実績がある。

 ▼渡辺一成の話 僕は福島の双葉町出身で、東日本大震災の後は実家に一度も戻っていない。福島への思いを込めて、メダルを目指したい。

 ▼新田祐大の話 代表に選ばれたことを誇りに思う。(出身地で、練習拠点の)福島県では震災以後、いろいろな難しい問題があったが、その中で頑張ってきた成果をロンドンで実証したい。

 ▼前田佳代乃の話 五輪は初挑戦。思い切りぶつかりたい。予選を通過できるように、タイムを上げて最高の走りをしたい。

 ▼新城幸也の話 石垣島出身で初の五輪選手になることができた。4年前の北京五輪は代表に入れなかった。リベンジを果たせた。メダルを視野に入れて走りたい。

 ◆渡辺 一成(わたなべ・かずなり)08年北京五輪チームスプリント6位。12年世界選手権はケイリンで5位、チームスプリントで4位。福島・小高工高出。日本競輪選手会。176センチ、76キロ。28歳。東京電力福島第1原発事故の警戒区域に指定されている福島県双葉町出身。

 ◆新田 祐大(にった・ゆうだい)06年ドーハ・アジア大会チームスプリントで優勝。福島・白河高出。日本競輪選手会。172センチ、76キロ。26歳。福島県出身。

 ◆前田 佳代乃(まえだ・かよの)10年広州アジア大会、12年世界選手権代表。兵庫・県西宮高出。鹿屋体大4年。165センチ、67キロ。21歳。兵庫県出身。

 ◆中川 誠一郎(なかがわ・せいいちろう)12年世界選手権チームスプリント4位。熊本・真和高出。日本競輪選手会。174センチ、77キロ。32歳。妹の諒子も自転車選手。熊本県出身。

 ◆新城 幸也(あらしろ・ゆきや)ロードレースで世界最高峰のツール・ド・フランスを09年、10年と2年連続で完走。10年世界選手権で9位、11年アジア選手権で優勝。沖縄・八重山高出。ヨーロッパカー。171センチ、65キロ。27歳。沖縄県出身。

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2012年5月1日のニュース