藍 年間最優秀選手へ来季はアイアン磨く!

[ 2011年11月22日 06:00 ]

2番、アプローチショットを放つ宮里藍。今年1年、アイアンに苦しんだ

USLPGAツアータイトルホルダーズ最終日

(11月20日 米フロリダ州オーランド・グランドサイプレスGC=6518ヤード、パー72)
 宮里藍(26=サントリー)が来季の年間最優秀選手になるためアイアンを磨くことを誓った。今季最終戦は4バーディー、4ボギーの72で回り、同組で回った宮里美香(22=NTTぷらら)とともに通算2オーバーの290。前日から順位を1つ下げて16位で終えた。宮里は獲得賞金100万7633ドル(約7760万円)で3年連続で100万ドルを突破し、賞金ランクは8位。大会はパク・ヒヨン(24=韓国)が通算9アンダー、279でツアー初優勝した。

 今季最後のラウンドは風に悩まされた。宮里は1番でピンそば50センチにつけてバーディーを先行させたが、その後はショットに苦戦。後半に3バーディーを奪ったものの、最終18番でアプローチを寄せきれずにボギーを叩き72にとどまった。それでも、「よく耐えた。自分らしい終わり方だった。1年を完走できて達成感はある」と充実した表情を見せた。16位で約1万5000ドルを獲得し、年間獲得賞金は3年連続で100万ドルを突破。米女子ツアー史上、大台を超えた日本人選手は宮里ただ一人だったが、今季も存在感を示した。

 ただ、目標にしていた年間最優秀選手争いは11位に沈んだ。1年間の成績をポイント化して競うこのタイトルはコンスタントな成績が不可欠。シーズンを終え強化ポイントが明確となった。フェアウエーキープは約79%で12位とまずまずながら、アイアンの精度を示すパーオン率は約66%で59位と低調。グリーン周りの小技と全体で2位のパット(平均1・76)でしのいだが、優勝を狙うには厳しかった。「フェアウエーにいるのにグリーンに乗っていない。グリーンをとらえられればスコアをつくれる」。特に課題に挙げるのがロングアイアン。「今より高い球を出したい」と狙い通りに球を止められるようショットの特訓をする考えを示した。

 3月に起きた東日本大震災では、上田、宮里美と義援金を募る活動を始めた。結果を出そうと気負った時期もあったが、7月のエビアン・マスターズで勝利。ノルマだった3年連続の勝ち星を挙げてゴルフと向き合う「整理はついた」。集めた義援金はオフに被災地に向けて全額送り、今後また新たな支援を考えるという。来季こそは目標の年間最優秀選手を手にするつもりだ。

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2011年11月22日のニュース