休んで正解!?有村、復帰初戦で鮮やか首位発進

[ 2011年9月17日 06:00 ]

1番、ティーショットを放つ有村智恵

マンシングウェア東海クラシック第1日

(9月16日 愛知・新南愛知CC美浜コース=6416ヤード、パー72)
 左手首痛で2試合欠場していた有村智恵(23=日本ヒューレット・パッカード)が復帰初戦で首位発進した。故障の不安を吹き飛ばすショットでボギーなしの5バーディー。67で広瀬友美(31=東広野GC)と並んだ。イーブンパーで30位の横峯さくら(25=エプソン)、2アンダーで13位の金田久美子(22=レプロエンタテインメント)は18番でスロープレーによる2罰打を受けた。
【第1R成績】

 故障明けながら首位発進。ボギーなしで初日を終えた有村は「まだ復帰して1日なので、休んで正解だったか分からないけど、心配してくれた方の不安を取り除ければと思う」と安どの表情を浮かべた。

 左手首外側の痛みは「TFCC(三角線維軟骨複合体)損傷」と診断され、2週前のゴルフ5レディース、先週の日本女子プロ選手権を欠場した。この間、ボールを打つ練習を控え、下半身中心にトレーニングをこなした。スタート前は「大丈夫かな」と不安もよぎったが、1番ですぐに振り払った。残り138ヤードを8Iで2メートルに付けてバーディー。「良いラインで打てたので、これは大丈夫」とショットに手応えをつかむと、3、8番では30センチ以内の“ベタピン”につけてバーディーを奪ってみせた。

 スイングで生命線となる故障箇所をケアするために、今大会には超音波治療器を持参している。前夜はホテルで1時間半近く治療にあてた。そのかいあって、一時は痛みで携帯電話を使うのもためらうほどだったが、ラウンド後も「違和感はない」というところまで回復している。涙を流して欠場を決断した日本女子プロ選手権の週は、実家のある熊本県に戻り、家族で温泉に出かけた。シーズン中はめったにない一家団らんの時間を過ごしリフレッシュ。精神的にも良い状態で臨んだ。

 今大会で今季3勝目を挙げれば、現在3位の賞金ランクでトップに立つ可能性がある。「この状態で優勝争いができれば、また一つ成長できると思う」。いつものポジティブさは変わらない。逆境をはね返す強い気持ちであふれている。

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