前年覇者スキアボーネ“重圧”はねのけ逆転4強

[ 2011年6月1日 06:00 ]

4強入りしたスキアボーネは歓喜のガッツポーズ

全仏オープンテニス第10日

(5月31日 ローランギャロス)
 女子シングルス準々決勝は昨年覇者のフランチェスカ・スキアボーネ(30=イタリア)が第14シードのアナスタシア・パブリュチェンコワ(19=ロシア)に1―6、7―5、7―5で逆転勝ちし、ベスト4入りを決めた。日没のため持ち越されていた男子シングルス4回戦は、第4シードのアンディ・マリー(24=英国)が再開した第5セットを7―5で奪ってビクトル・トロイツキ(25=セルビア)を退け、2年ぶりに8強入りした。

 スキアボーネが粘るパブリュチェンコワを振り切り、熱戦を逆転で制した。第1セットは相手の強打に屈したが、片手打ちのバックハンドの精度が戻った第2セットを奪って流れを引き戻した。前半戦で上位3シードが消え、第5シードのスキアボーネは「私たちは常に重圧と戦っている」と格付け通りに勝つ難しさを痛感していた。68年のオープン化以降、全仏連覇はエバート(米国)、グラフ(ドイツ)ら名選手だけ。歴史に名を刻むまであと2勝だ。

 ≪A・マリー粘って8強≫最後はA・マリーらしい鮮やかなバックのクロスを決め、トロイツキとの2日間にわたる試合で逆転勝ちを収めた。28日の3回戦で右足首をくじき「次の試合はどうなるか分からない」と弱音を吐いた。30日の試合は立て続けに2セットを落とすなど精彩を欠いたが、この日の第5セットは3―5と後がない第9ゲームをブレークして形勢逆転。瀬戸際での粘りが際立った。

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2011年6月1日のニュース