遼「凄くほっと…」49位ギリギリ全米OP切符

[ 2011年5月24日 06:00 ]

全米オープン出場を決めた石川遼は、笑顔でサムアップ

 男子ゴルフの石川遼(19=パナソニック)が22日付世界ランキングで前週の53位から4つ上がって49位となり、今季メジャー第2戦の全米オープン(6月16日開幕、米メリーランド州)への出場権を2年連続で獲得した。全米オープンは22日付か6月12日付のランキングで50位以内に入ることが出場条件の一つ。石川は2位で予選通過をしながら最終日に失速して33位に終わった昨年大会のリベンジを狙う。

 ぎりぎりでの出場権獲得とあって、喜びも倍増だった。世界ランク発表は通常は日本時間の夕方だが、この日は関係者を通じて父・勝美氏(54)から午前中に伝えられた。午後にダイヤモンドカップ(26日開幕)が行われる千葉CC梅郷Cで急きょ会見を開いた石川は「凄くほっとしている。ぎりぎりで滑り込んだ。ここで50位以内に入れなくても、あと2週チャンスがあったが、ここで決めたかった」と安どの表情を浮かべた。

 リベンジへの権利を手にした。昨年は2位で予選通過を果たしながら、最終日はメジャーでは自己ワーストの80を叩いて終わってみれば33位。「最後の1日を我慢できなかった。それが昨年の実力」と力不足を痛感させられた。全米オープンは毎年コースは違うが、距離が長いうえに、ラフは長く、グリーンも硬くセッティングされる。今大会の会場となるコングレッショナルCCも大会歴代2位となる7574ヤードの距離で、しかもパーは71。「自分の持っているものを全て否定される感じ。漢字で表すなら難しいという字に尽きる」と話すが、1年間の自身の成長をぶつけるには格好の舞台だ。

 今年は新たな武器もある。2週前からアイアンをキャビティー型からヘッドが小ぶりで芯が小さいマッスルバックに替えたが、前日に2位に入ったとおとうみ浜松オープンでも手応えは上々。「道具を替えて良かった。精度の高いミートが求められる分、良い球が出る。距離が半番手伸びて、ラフから抜けがいい。全米オープン向きかもしれない」と語った。

 今季初メジャーとなったマスターズでは課題の最終日にスコアを伸ばして20位に入った。「この1年で全てのカテゴリー、クラブともほぼ同じだけ上達した。あくまで上位を目指してやりたい」。技術、体力、精神力。自らの進化を優勝争いで確かめる。 

 ▽昨年の石川の全米オープン 第1ラウンドは1アンダー、70で回り、首位に1打差の4位と好発進。第2ラウンドも71でまとめて2打差の2位に浮上し、決勝ラウンドに進出した。第3ラウンドは75とスコアを落として7位に後退すると、最終ラウンドは80と大きく崩れて通算12オーバー、33位に終わった。

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