小学校中退 五輪新記録のワンジルさん 私生活でトラブル続きだった

[ 2011年5月17日 06:46 ]

サムエル・ワンジルさん

 北京五輪の男子マラソンでケニア初の金メダルを獲得したサムエル・ワンジルさんが15日、自宅バルコニーから転落して全身を強打して死亡した。24歳だった。

 ワンジルさんは小学校を中退したもののすぐに長距離で頭角を現し、15歳で仙台育英高に留学。その後はトヨタ自動車九州(福岡)に入社し、バルセロナ五輪男子マラソン銀メダルの森下広一監督の指導を受けた。北京五輪男子マラソンでは2時間6分32秒の五輪新記録をマークして金メダルを獲得。一躍、世界のトップランナーとなった。

 しかし、私生活ではトラブル続き。昨年12月には自動小銃で夫人と家政婦を脅したとして告訴(その後取り下げ)されている。今年1月には交通事故で軽傷を負っていた。

 ◆サムエル・カマウ・ワンジル 1986年11月10日、ケニア・ニャフルル出身の24歳。02年仙台育英高校に留学。全国高校駅伝では2、3年時に連覇。3年時は3区で区間新。05年トヨタ自動車九州入社。06年にハーフ・マラソンの世界記録(当時)を樹立。マラソン初挑戦の07年12月の福岡国際マラソンで優勝。08年7月にトヨタ自動車九州を退社後、同年8月の北京五輪で金メダルを獲得。マラソンは7戦5勝。自己ベストは2時間5分10秒(09年ロンドン)。1メートル63、52キロ。

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