横審一致で夏場所開催要請…放駒理事長「前向きに努力」

[ 2011年3月10日 19:34 ]

 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)が10日、八百長問題を受けて東京・両国国技館で臨時会合を開き、委員11人の一致した意見として、5月の夏場所開催を放駒理事長(元大関魁傑)に要請した。これに対し、放駒理事長は席上「前向きに努力します」と応じたという。

 横審の鶴田卓彦委員長は記者会見で、証拠の少ない八百長の調査には限界があり、今月いっぱいをめどに区切りをつけるべきだと主張。その上で「場所の開催は相撲協会のファンに対する責任だ。まじめに取り組んでいる力士を、不心得者の犠牲にしてはいけない」と話した。

 この日の会合には11人中10人が出席したが、欠席した山田洋次委員も夏場所開催を希望する旨を鶴田委員長に伝えていた。会合では放駒理事長から経緯の説明が行われた後、各委員が夏場所を開くべきだと述べたという。

 同じ諮問機関では、運営審議会が8日の臨時会合で夏場所開催を検討するように放駒理事長に要望している。

 横審は、横綱の推薦をはじめ、横綱に関する案件について協会の諮問に答申したり、協会に提言する機関。昨年2月には暴行事件を起こした元横綱朝青龍に引退勧告を出すなど発言力がある。

 ▼鶴田卓彦委員長の話 各委員から夏場所を開催してほしいと(放駒理事長に)言った。ファンの声でもあり、力士の声でもある。開催へ全力を挙げてほしい。それが協会のファンに対する責任だ。

 ▼岡本昭委員の話 とにかく5月はやってくれということ。3人は(八百長関与を)自白してるわけでしょ。それに処分もしないで給料を払っている。(徹底究明後の再開は)そんなん遅いわ。

 ▼沢村田之助委員の話 (夏場所を)やってくださいとだけ申しました。絶対にやるべきだと思う。どれだけのファンが楽しみにしているのか。力士も気の毒だ。

 ▼船村徹委員の話 (夏場所開催の要望は)みんなそういう気持ちだ。(八百長問題の調査について)それはそれ、これはこれ。何年かかるのか。その間に相撲がなくなってしまう。

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2011年3月10日のニュース