一時は215キロに…“カレリンを破った男”今の敵は体重

[ 2011年1月15日 09:29 ]

シドニー五輪レスリング金メダリストのルーロン・ガードナーさん=2003年9月

 人類最強といわれ、13年間にわたって無敗だったアレクサンドル・カレリン(ロシア)を負かしたのは2000年シドニー五輪。レスリング男子グレコローマンスタイル130キロ級決勝で大番狂わせを演じたルーロン・ガードナーさん(米国)が、今は別の敵と闘っている。一時は215キロまで太った自分自身だ。

 39歳の五輪金メダリストは一般人に交じり、ダイエットを競う米NBCテレビの人気番組に出演している。AP通信によると、減量のプロセスを視聴者に見せることで自分を追い詰められると考えたそうで「失敗すれば、人々はかつてのように強くはないと思う。その恐怖心が自分を駆り立て、人並み外れたエクササイズに向かわせるんだ」と話す。

 3位となった04年アテネ五輪後に現役を引退すると、体重はみるみる増加。解放感から高カロリーの食事をし、就寝前にポテトチップスやチョコレートを口にした。医者から過度の肥満を警告され、昨夏にテレビに映った自分の姿にがくぜん。死の恐怖を覚えて一念発起した。

 忍耐強さには自信がある。02年冬にはスノーモービルを運転中に遭難し、凍傷で右足中指を切断してもマットに戻った。07年には乗っていた小型飛行機が極寒の湖に墜落。岸まで泳ぎ、仲間と体を寄せ合って救助を一晩待った。「100歳まで生きるのが目標」との決意で、2週間で既に22キロを減量した。(共同)

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2011年1月15日のニュース