直角パット!藍 粘りのゴルフで4差10位発進

[ 2010年10月1日 06:00 ]

<日本女子オープンゴルフ 初日>10番でトラブルに見舞われながら第5打を沈めボギーで切り抜ける宮里藍

 女子ゴルフツアー日本女子オープン第1日は30日、茨城県坂東市の大利根カントリークラブ東コース(6570ヤード パー72)で行われ、05年大会以来の優勝を目指す宮里藍(25=サントリー)が粘りのゴルフで2バーディー、2ボギーのイーブンパー、72にまとめ、首位と4打差の10位と好発進した。宮里美香(20=フリー)と上原彩子(26=モスフードサービス)がともに4アンダー、68でトップに立った。

【第1R結果


 スコアカードだけ見ればただのボギー。だが、宮里にとっては価値のある、そして、雨の中をついて歩いたファンには世界ランク1位を実感するのに十分な一打だった。1アンダーで迎えた10番。ピン左奧7メートルからのパットはカップに対して大きく左に打ち出し、誰もがダブルボギーを予想した。しかし、斜面を転がったボールはカップに近づくと直角に近い軌道を描き、そのまま1メートル下ってカップイン。ピンチを最小限に食い止めた。
 「難しいラインで1メートルくらい切れる下りのスライス。ダボでいいと思った。その気持ちで打てたのが結果的に良かった」。第1打を左に曲げ、第2打は右のセミラフまで抜けた。第3打は枝に当てて30ヤード先のラフに落ちただけ。第4打も寄らなかっただけに、ボギーにとどめたのは大きい。11番でもボギーを叩いたが、ひきずらずに13番でバーディーを奪い返した。
 「耐えてなんぼのゴルフ。ベストの状態でない中で、自分をしっかりコントロールできた」と首位と4打差の滑り出しに満足げな表情を見せた。
 パーオン、フェアウエーキープとも7ホールながら「パットに助けられた」と話すように24パットが光った。先週は故郷の沖縄で練習。父でコーチの優氏は「インパクトの時に緩みがちだからフォローを出すこと。引っかけないよう右ひじを浮かさないこと。この2点をアドバイスした」という。10番のパットは「直角に下りてくるのをよく読んだ」と評価した。
 昨年の3位、08年の2位は、それぞれ第1日に40位、20位と出遅れたのが響いた。「ピンチをしのいでの価値あるイーブン。これを生かすのもあした次第」。上々のスタートを切ったからこそ、宮里は気を引き締めた。

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2010年10月1日のニュース