迷いもあったが…新スタイルの明大 台風の目に

[ 2009年12月16日 16:22 ]

 大学日本一に12度輝いた明大が、2季ぶりに全国大学選手権の舞台に戻ってくる。持ち味のFW戦から今季は走力で勝負する新しいスタイルに取り組んだが、方向性に迷いも見られて、関東対抗戦では3勝4敗の5位。しかし、最終戦だった伝統の早明戦では気迫あふれる戦いぶりが戻っており、今大会の「台風の目」になりそうだ。

 早大戦はモールを押して先制トライを挙げると、フィールド中央からパスをつないでトライを追加。FWの力強さと、15人一体の走りという、新旧の型で得点を重ねた。14―16で惜敗したものの、SO田村は「やってきたことが実った。次につながる」と手応えを話し、西原主将も「選手権はやれる。やりますよ」と気合十分だ。
 1990年代、明大は「重戦車」と称された大型FWが突進して黄金時代を築いた。大学選手権を5度制し、準優勝も3度。ライバル早大には10年間の対抗戦で8勝1敗1分けと圧倒した。国立競技場は超満員となり、実力と人気はピークを迎えた。
 近年は不振が続き、昨季は24季ぶりに大学選手権出場を逃した。再建を託された吉田義人監督は「やるからには大学日本一を目指す。早明戦の熱い気持ちで試合をしてほしい」と燃えている。対抗戦で負け越した屈辱を選手権の舞台で晴らせるか、注目される。

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2009年12月16日のニュース