イケクミが優勝 結婚を機に再起目指す

[ 2008年10月6日 19:37 ]

 大分国体第10日は6日、地元の大分が前回開催時以来、42年ぶり2度目の男女総合優勝(天皇杯獲得)と、初の女子総合優勝(皇后杯獲得)を決めた。開催地の天皇杯、皇后杯の同時獲得は2003年の静岡から6年連続。大分は冬季と先行開催の水泳などで得点を伸ばせず出遅れた。しかし、剣道やボート、カヌー、空手などで好成績を残して、7日の閉幕を前に1位が確定した。競技は大分県などで行われ、陸上成年女子走り幅跳びで北京五輪代表の池田久美子(静岡・スズキ)が6メートル39で昨年に続き優勝。同一万メートル競歩は川崎真裕美(茨城・海老沢製作所)が43分53秒51の日本新記録で制した。セーリング成年女子セーリングスピリッツ級に出場した五輪代表の近藤愛、鎌田奈緒子組(東京・アビーム)は2位。ハンドボール成年男子は日本代表の宮崎大輔を擁する埼玉(大崎電気)が決勝で愛知(大同特殊鋼)を28―24で下し5連覇を果たした。

 優勝という結果よりも、競技に向かう心の変化に手応えを感じた。陸上女子走り幅跳びの池田は言う。「今年の前半戦は、余計なことを考えすぎていた。今日はリラックスして、心のままに体を動かした。気楽さも大事だと思った」
 6月の日本選手権は3位と惨敗し、初出場の北京五輪も予選で敗れた。苦悩のシーズンで「息抜きもできず、まじめすぎる」自分に気付いたという。来年の世界選手権や4年後の五輪を視野に入れる日本記録保持者は、技術よりも精神的な立て直しを当面の課題に挙げる。
 「競技に缶詰めで、心にポカッと穴があいていた生活」は、予定している結婚を機に、大きく変わりそうだ。「誰かのために頑張りたいという気持ちを持てる。違う自分でやっていけるのが楽しみ」。27歳は女性としても競技者としても転機を迎えている。

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2008年10月6日のニュース