24点差…セルティクス奇跡の逆転王手

[ 2008年6月14日 06:00 ]

 セルティクスが12日、ザ・ファイナル第4戦で史上に残る逆転勝利を挙げ、22年ぶり通算17回目のファイナル制覇に王手をかけた。第2Q途中で24点、第3Q終盤でも20点差をつけられながら97―91でレイカーズを下し、敵地で奇跡的な白星をもぎとった。レ軍は第1Qでファイナル新記録となる21点のリードを奪ったものの、まさかの敗戦。今プレーオフのホームでは10戦目にして初黒星となった。

 ガーネットは開始6分で2反則を犯してベンチに下がり、左足首を痛めていたロンドも精彩を欠いた。第1Qは14―35。ファイナルの第1Qとしては屈辱的な最大得点差となった。しかし、第3Qの残り5分で控えガードのハウスが2本の3点シュートを決めると様相は一変。第4Q4分47秒、ガーネットのシュートで77―77の同点にすると、ピアース、R・アレンといったビッグ3の仲間も得点を重ねて試合をひっくり返した。
 ピアースは「子どもたちには“将来、図書館に行ってこの日の出来事を勉強してくれ”と言いたいよ」と大興奮。24点差の逆転について米データ専門会社のエライアスは「調査可能な71年以降には例がない」としたが、62回目を迎えたファイナルの“大記録”であることは間違いないだろう。
 スポーツ専門局のESPNは「クラシック・カムバック(なつかしさの残る逆転)」と表現。「勝利こそすべて」をモットーに59年から8連覇した古豪の執念は今も生き続けていた。昨季の勝率(・293)はリーグワースト。地獄発天国行きのボストン特急が、まもなく終着駅に到着する。

 ▼データ ファイナル第1Qの最大得点差は、70年の第6戦でレイカーズがニックスに対してリードした20点。今ファイナルの第2戦ではレ軍が第4Qだけで24点差から一時2点差にまで詰め寄ったが、逆転はできなかった。なお、1勝3敗からシリーズを制したケースはファイナルにはない。

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2008年6月14日のニュース