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松井大輔が現役引退を電撃発表 プロ生活24年「新しいかなって思って」インスタライブで“引退発表会見”

[ 2024年2月20日 21:13 ]

YS横浜の松井大輔
Photo By スポニチ

 元日本代表MFの松井大輔(42)が現役を引退する決意を固めたことが20日、分かった。同日、インスタライブで発表した。

 19日に自身のインスタで「サプライズ報告しまーす」と伝えていた松井。インスタライブが始まると、サッカー元日本代表の大久保嘉人氏(41)、女子レスリング五輪3連覇の吉田沙保里さん(41)の2人が参加。そして2人が見守る中、松井は「この度、松井大輔は引退します」と発表した。

 インスタで引退を発表したことについて「新しいかなって思って」とし「いろんな人に“お疲れさま”って言ってほしかった」と明かすと、大久保氏と吉田さんから「お疲れさま~」と24年間のプロ生活をねぎらわれ、視聴者からも「お疲れさまでした」と多くのコメントが寄せられた。

 引退後については「とりあえず子供にサッカーを教えたい」と青写真を描いており、サッカー解説や講演などもしていきたいと展望を語った。その後、フランスのル・マン、日本代表、磐田、横浜FCなど歴代所属チームのユニホーム姿を披露。さらに途中からサッカー元日本代表MF本田圭佑(37)も参加し「インスタでやるって言ったから冗談かなって思ってた」と引退発表の事実に驚いた表情を見せた。

 3人に見守られながらの“引退会見”となり「楽しく終われた」と笑みを浮かべ、「俺はこういう感じにやりたかった。ありがとうございます」と感謝を伝え、12月に引退試合を行うことも発表した。

 昨季はJ3のYS横浜で選手兼コーチとして出場10戦で1得点の成績を残すもシーズン終了後、24年の契約を更新せずに退団。一定の時間を置き、プロ生活を「やり切った」という感覚が芽生え、スパイクを脱ぐ決断に至ったという。

 24年間のプロ生活は前進の連続だった。鹿児島実から00年に京都に加入し、1年目から22戦に出場。04年9月にはフランス2部ル・マンに移籍し、欧州の扉を開いた。松井と言えば「ファンタジスタ」。圧倒的な足技、抜き技を持ち、創造性あふれるプレーで見る者を魅了してきた。

 日本代表では10年W杯南アフリカ大会では全試合に先発。カメルーン戦では本田圭祐の決勝弾をアシスト。PK戦の末、敗れた決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦ではPKを失敗した駒野友一の肩を抱え、涙ながらに仲間を支える姿が強烈な印象を残した。

 現在、多くの日本人がプレーするフランスの先駆者も松井だ。04~05年のルマンでは1年目から1部昇格に貢献し「ル・マンの太陽」と呼ばれた。憧れのカズの背中を追い、視線は常に世界を向いた。口癖は「前進あるのみ」。ロシア、ブルガリア、ポーランド、ベトナムと海外挑戦は計5カ国に及んだ。

 21年9月には40歳にしてフットサル1部FリーグのYS横浜に加入。J3のYS横浜にも籍を残した「二刀流」の挑戦で新たな道を開いた。今後は18年から2年間在籍した古巣の横浜FCでサッカーにかかわっていく意向という。希代のファンタジスタが、第2のサッカー人生をスタートさせる。

 ◇松井 大輔(まつい・だいすけ)1981年(昭56)5月11日生まれ、京都市出身の42歳。鹿児島実から00年に京都入り。04年のルマンを皮切りにフランス1部の4クラブで通算148戦17点。攻撃的MFを中心に各世代代表の常連で04年アテネ五輪では背番号10を背負った。A代表では通算31戦1得点。21年にはFリーグのYS横浜にも加入、ポジションはアラ。11年6月にはタレントの加藤ローサと結婚。利き足は右。1メートル75、66キロ。
  

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