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【城彰二の視点】戦術浸透がレアルの強さの要因 攻守切り替えの早さを重視

[ 2016年12月16日 08:45 ]

クラブW杯準決勝   Rマドリード2―0アメリカ ( 2016年12月18日    横浜 )

 Rマドリードは、まだ7〜8割しか力を出していない印象を受けた。それでも前半ロスタイム、試合終了間際と効果的な時間帯に得点を重ねて勝つのはさすが。攻守の切り替えの早さを重視するジダン監督の戦術がチームに浸透しているのが、公式戦で不敗を続けている要因だろう。ジダン監督は攻撃時にもバランスが崩れないように守備陣のポジショニングを細かく指示しており、ボールを失ってもすぐに奪い返す態勢が整っていた。

 2点目を決めたC・ロナウドはゴール前に何度も顔を出して貪欲に得点を狙っていた。終盤はチームメートからもC・ロナウドに点を取らせようという雰囲気を感じた。それに応えて最後にチャンスをものにする勝負強さも光った。Rマドリードはとにかく個々の選手の質が高い。パススピードが速く、そのボールをコントロールする技術も高い。決勝で対戦する鹿島はどこまで組織で守れるかがポイントになる。Jリーグの指針になる試合だし、世界との差を感じられる絶好の機会。いい経験にしてほしい。(元日本代表FW)

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2016年12月16日のニュース