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アーセナル移籍の浅野、広島ラストマッチに男泣き 将来の復帰も約束

[ 2016年7月17日 21:24 ]

<広島・横浜>前半、横浜・中村俊輔(右)が阻止する中、パスを出す広島・浅野

明治安田生命J1第2S第4節 広島2―2横浜

(7月17日 Eスタ)
 明治安田生命J1リーグ第2ステージは17日、各地で第4節の9試合が行われ、リオデジャネイロ五輪代表で、英プレミアリーグの強豪アーセナルへ完全移籍するFW浅野拓磨(21)が広島でのラストマッチとなる横浜戦に先発フル出場。自身はノーゴールに終わり、チームも2―2で引き分けに終わったが、試合後に行われた壮行セレモニーでは涙ながらに五輪とプレミアでの活躍を誓った。

 アーセナル移籍が発表された直後の鹿島戦(9日)では2ゴールしたものの、チームは4失点で大敗。13日の柏戦は3―3で引き分け、「最後は必ず勝って終わりたい」とJリーグラストマッチとなる横浜戦に気合を入れていた。

 だが、チームは前半31分に先制を許すと、浅野は後半12分に得意のスピードを生かしたドリブルから右足でシュートを放つも相手GKにキャッチされてゴールならず。そのまま試合は終盤を迎え、じりじりとした展開が続いた。浅野を勝利で送り出したい広島は後半36分、MFミキッチ(36)の右クロスをFW皆川佑介(24)が頭で決めて追いつき、同38分にはミキッチの右クロスのこぼれ球をFW佐藤寿人(34)が左足で押し込んで土壇場で逆転。佐藤はゴール後、浅野に抱きついて喜びを分かち合った。

 しかし、それもつかの間だった。後半43分に追いつかれ、4分が掲示されたロスタイムもゴールはならずに結局、試合は2―2でドロー。浅野のアーセナル移籍が発表されてからの3試合で1勝もできず2分け1敗という悔しい結果に終わった。

 試合後に行われた壮行セレモニーではスピーチ前に目頭を押さえるシーンもあったが、いざ始まると「今まで通り、目の前のことに100%で頑張りたいと思います」と堂々スピーチ。「また、この紫のユニホームを着てプレーすることを楽しみの1つにして頑張りたいと思います」と将来の広島復帰も約束した。家族からの花束贈呈ではこらえきれず、号泣。その後、背番号と同じ10回、チームメートの手で宙に舞うと、笑顔と涙が交錯した。

 アーセナル合流前には、24歳以上のオーバーエージ(OA)枠で選出されたDF塩谷司(27)とともにリオでの大舞台が待つ。この涙を歓喜の涙に変えるのが、浅野の次なる仕事だ。

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2016年7月17日のニュース