×

欧州CL準決勝「矛」バイエルンMと「盾」Aマドリードの激突に注目

[ 2016年4月25日 10:50 ]

アトレチコ・マドリードのシメオネ監督(左)とバイエルン・ミュンヘンのグアルディオラ監督(AP)

 “矛と盾”はどちらが勝つのか。欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝の第1戦は、26日にマンチェスター・シティー―レアル・マドリード、27日にアトレチコ・マドリード―バイエルン・ミュンヘンが行われる。後者のカードはプレースタイルが好対照。監督の手腕も対照的で、英紙ガーディアンは「シメオネ(Aマドリード)対グアルディオラ(バイエルンM)。守備の達人が、偉大な創造者と激突する」と表現した。

 「矛」はバイエルンMだ。就任3季目のグアルディオラ監督はポゼッション重視で、ボールを保持して相手を圧倒する攻撃を展開。今大会1次リーグのチーム19得点は、Rマドリードと並んで最多。決勝トーナメント1回戦では昨季準優勝のユベントスとの“撃ち合い”を2戦合計6―4で制した。一方のAマドリードは「盾」。就任5季目のシメオネ監督が鍛え上げてきた守備は今大会10試合でわずか5失点。準決勝では昨季王者バルセロナを2戦合計3―2で撃破した。特にFWメッシを2試合無得点に抑えており、グアルディオラ監督は「アトレチコのー守備は堅い。チームとしてやらなくてはならかいことを理解し、組織が本当にしっかりしている」と警戒。古巣バルセロナを封じた堅守をどう攻略するかが見物だ。

 グアルディオラ監督にとって、ドイツでの集大成だ。3年契約が満了する今季限りで退団し、来季からマンチェスターCで指揮を執ることが既に決定している。ブンデスリーガ史上初となる4連覇(自身3連覇)は目前で、ドイツ杯、クラブW杯も就任1季目に制覇。しかし、バルセロナ時代に2度制した欧州CLはバイエルンMで唯一獲得できていないタイトルだ。過去2シーズンはともに準決勝で敗退しており“鬼門”といえる。しかも2季前はRマドリードに、昨季はバルセロナに敗れた。“3度目の正直”で、準決勝の壁、母国スペイン勢の壁を破れるのか、名将の手腕に注目したい。 (大久保 尚文)

続きを表示

2016年4月25日のニュース