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武藤2戦連発!浦和 無敗の川崎F引きずり下ろし首位返り咲き

[ 2016年4月25日 05:30 ]

<川崎・浦和>森脇(左)、槙野(中央後方)、、李(右)らともに雄叫びを上げるむ武藤

明治安田生命J1第1S第8節 浦和1―0川崎F

(4月24日 等々力)
 明治安田生命J1第1ステージ第8節が24日に各地で9試合が行われ、3位の浦和は首位の川崎Fを1―0で下し、3節ぶりに首位に返り咲いた。後半9分にFW武藤雄樹(27)が決勝ゴール。これで得点を決めた試合は19戦無敗と不敗神話がさらに継続し、チームも4年間勝利のなかった苦手の等々力で5年ぶりの白星を手にした。

  川崎Fを首位から引きずり降ろしたのは、やはりこの男だった。後半9分、森脇のパスを中央の李が落とすと、その後ろで待ち構えていたのが武藤だ。ペナルティーエリア外から右足ダイレクトで合わせ、ゴール右に沈める先制点。「李さんにクサビが入ってスイッチが入った。イメージ通り。気持ち良かった」。何度も練習してきたインサイドキック。11年7月30日に勝って以来、4年間勝利のなかった“鬼門”の等々力で、今季から背番号9をつける5代目ミスターレッズが白星をもたらした。

 また、オイシイところを持っていった。「今季のテーマはチームの大事な試合で点を取ること。その気持ちがゴールに出ていた」と武藤は言う。2月27日の柏とのリーグ開幕戦から1得点1アシストの存在感を見せ、ACLでは昨季王者の広州恒大(中国)戦で2戦2発。今月5日のホーム戦では勝ち越しゴールをぶち込んだ。

 この試合は第1ステージの行方を左右する首位決戦。ACLのアウェー・シドニーFC(オーストラリア)戦から中3日の強行日程だが、「早い時間に代わることが多いので全力でいこうと思っていた」と序盤から飛ばした。無心で走り回り、大一番で攻守に貢献。「うちの完勝と言っていい」と胸を張った武藤の存在感は際立っていた。

 仙台に在籍していた11年、武藤は東日本大震災で被災した。だからこそ、熊本地震は人ごとに思えない。「仙台の時に地震を経験したので、つらさを感じられる」。西川、大谷、梅崎ら九州出身者が多く、チーム内で支援策を話し合っている。これでACL1次リーグ突破に続き、リーグ戦でも首位に返り咲いた。その中心には、復興への思いも忘れない武藤がいる。

 <武藤がゴール決めた公式戦は通算17勝2分け> 浦和が首位の川崎Fに1―0で勝利し、第5節以来の首位に返り咲いた。後半9分の決勝ゴールは武藤。リーグ戦の得点は今季3点目だが、ACLを含めると今季6点目。うち3点が決勝ゴールと勝負強い。昨季から浦和に加入した武藤だが、2年間の公式戦通算得点は20得点。ゴールを決めた公式戦は通算17勝2分け(2得点が1試合)の負けなしだ。武藤ゴールの“不敗神話”はいつまで続くだろうか。

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