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アギーレJ初勝利へ!香川から本田“新ホットライン”で決める

[ 2014年10月10日 05:30 ]

ボールを使いながらアップする香川(右)と本田

キリンチャレンジ杯 日本―ジャマイカ

(10月10日 デンカS)
 日本代表は10日、新潟市のデンカSでジャマイカ代表と親善試合を行う。MF香川真司(25=ドルトムント)は中盤の左インサイドハーフ、FW本田圭佑(28=ACミラン)は3トップの右FWで先発が確実。ザッケローニ前監督の下では2列目で横に並んでいた両エースが、新体制では縦に関係を構築。新たにホットラインを形成して、就任3戦目のハビエル・アギーレ監督(55)に初白星を贈る。

 新生日本で両雄が初めて同時にピッチに立つ。アギーレジャパン発足から3戦目、初白星を狙うジャマイカ戦を翌日に控えた公式練習。公開された冒頭15分のウオーミングアップで、香川は入念にストレッチを行い、本田は長友らとのボール回しで汗を流した。与えられたポジションは左インサイドハーフと右FW。新体制下でのデビュー戦となる香川は「また4年後(のW杯ロシア大会)に向けてチームを構築するためのスタートになる」と力を込めた。

 過去の日本代表での2人の定位置は2列目で香川が左サイド、本田がトップ下。横並びの関係を築いて36試合で同時出場したが、香川→本田のアシストは13年2月6日のラトビア戦で記録した1回しかない。ダブル司令塔が機能しなかったことが世界で勝てない一因となっただけに、ポジションを変えて新たな形を模索することになる。

 2人が縦に関係を築く新布陣では、香川から本田への決定的パスが増えることが期待される。利き足の右足でボールを持つ機会が多い香川が中盤で顔を上げれば、右前方にいる本田の動きは視野に入りやすい。香川は「(本田は)右にいるので、中に切れ込んでの左足は脅威になる」とレフティーを生かすイメージを膨らませた。

 新ホットライン形成を前に、2人の調子は上がっている。昨季はマンチェスターUで出場機会に恵まれなかった香川だが、8月に古巣ドルトムントに復帰後はコンスタントに出場。1日の欧州CLアンデルレヒト戦では鮮やかなループパスで決勝弾をアシストした。今夏のW杯ブラジル大会は試合勘の低下で絶不調に終わったが、問題は解消されつつある。

 一方の本田も2季目を迎えたACミランで6試合4得点と絶好調。所属クラブで新生日本と同じ右FWに固定されていることも好材料だ。フリーランニングの質、量ともに上がっており、ボールの受け手としての幅は広がった。この日は無言を貫いたが、既に今後はゲームメークに加わらずフィニッシュの役割に徹することも宣言している。

 09年5月27日のチリ戦で、両エースが国際Aマッチ舞台で初共演してから約5年5カ月。香川は「試合をやってみないと何とも言えない。この試合でどれだけできるかが、一つの物差しになる」と前を向いた。連覇を狙う来年1月のアジア杯に向けて、2人の関係が新展開を迎える。
 
 ▽本田と香川の同時出場 2人が同時にピッチに立った国際Aマッチは、09年5月27日のキリン杯・チリ戦(長居)からこれまで36試合。戦績は19勝8分け9敗(PK戦勝利は引き分け扱い)となっている。この36試合で本田は18得点、香川は13得点を挙げている。アベックゴールは、11年8月10日の親善試合・韓国戦(札幌ド)を皮切りに、これまで6度マーク。

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