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W杯間に合う?各国代表離脱者続出 ファルカオは驚異の回復

[ 2014年4月1日 07:19 ]

 6月12日に開幕するW杯ブラジル大会を前に、各国代表に負傷離脱者が続出している。直近ではスペイン代表のGKビクトル・バルデス(32=バルセロナ)が3月26日に右膝前十字じん帯を負傷し、W杯出場が絶望的になった。その一方でW杯1次リーグC組第3戦(6月24日、クイアバ)で日本と対戦するコロンビア代表のFWラダメル・ファルカオ(28=モナコ)は回復が順調ということが判明し、本大会に間に合う可能性が高まってきた。

【W杯組み合わせ】

 ザックジャパンがW杯1次リーグで対戦するコロンビアのエースに朗報が届いた。1月に左膝前十字じん帯を負傷し、ブラジル行きが危ぶまれていたFWファルカオについて、手術を執刀したノローニャ医師が注目発言。3月25日にポルトガルのラジオ局レナセンサで、初めてW杯開幕に間に合う可能性を示した。

 「次の検査で再建したじん帯に問題がなく炎症が出なければ、12週目にピッチに戻れる。無理な動きを避ければランニングを再開できる。4カ月でプレーできる準備が完全に整うので、W杯初戦に出場できるだろう」

 同医師の説明をカレンダーに当てはめるとこうなる。ファルカオが負傷したのが1月23日で2日後にポルトガルで手術を受けた。2月からジムの筋力トレ、ウオーキングなどのリハビリをスペインで行ってきた。手術から「12週目」となれば今月19日前後からピッチでランニングを行うことができるようになる。そこから1カ後の「4カ月」、つまり5月19日前後にはプレーできる状態になり、6月のW杯に間に合うという計算だ。

 この説明は順調に進んだ場合で、患部に問題が発生すれば計算は狂うことになる。それでも負傷直後を思えば驚異的な回復ぶりだ。全治までの期間は発表されなかったが、復帰までに少なくとも6カ月でW杯出場は絶望的と報じられ、ファルカオ自身も「マスタードの粒ほどの希望にすがりついている」と悲観的にコメントしていたが、3月14日にはクラブの公式テレビで「膝の回復は順調。良い方向に向かっている」と笑顔で話していた。

 コロンビアは3月5日の親善試合でチュニジアと1―1で引き分け。代役候補のマルティネス(ポルト)、バッカ(セビリア)らFW陣は不発に終わった。W杯南米予選でチーム27得点のうち3分の1にあたる9得点を挙げた絶対エースが復帰すればチーム力は大幅にアップする。一方、日本は年明けから長谷部、内田、吉田ら主力に離脱者が続出。W杯開幕まで残り2カ月で、負傷者の状況が1次リーグC組の戦力バランスを大きく変えることになりそうだ。

 ≪目立つじん帯損傷≫コロンビア代表FWファルカオの他にも年明けから膝の前十字じん帯を痛めて離脱する選手が目立っている。3月にはオランダ代表のMFストロートマン(ローマ)、スペイン代表のGKバルデスが試合中にじん帯断裂の重傷を負ってW杯出場が絶望的になった。ファルカオは自身のツイッターで「バルデスの早期回復を祈りたい。元気になって戻ってきてほしい」とエールを送った。

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2014年4月1日のニュース