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岡崎独占インタビュー、好調ストライカー支える“2つの顔”

[ 2014年4月1日 10:16 ]

独占インタビューに応じたマインツの日本代表FW岡崎慎司

 マインツの日本代表FW岡崎慎司(27)がスポニチ本紙の独占インタビューに応じた。今季加入したマインツで欧州主要リーグでは日本人5人目となる2桁得点を挙げ、日本代表では歴代単独3位となる通算38得点を記録。6月に開幕するW杯ブラジル大会でもザックジャパンの得点源として期待されるストライカーが、今季覚醒した要因などについて語った。

 3月15日のホッフェンハイム戦で2得点を決め、今季リーグ戦で通算11得点となった。ドイツ4季目で覚醒した要因は?

 「(昨季まで所属した)シュツットガルトではミスをすれば怒られることもあり、消極的なプレーも少なくなかった。でもマインツでは良い意味で強引にできている。それが自信となってプレーにも表れているように思います」

 マインツでも序盤はなかなか結果を出せなかったが、練習中のある意識改革が復調へのきっかけとなった。

 「昨年10月19日のバイエルン戦では出番がなくて、正直、今後は厳しくなるかもしれないと思いました。でも練習から中盤に下がらず、自分の欲しい場所でボールをもらうようにすると、うまくいき始めた。すると次の10月26日のブラウンシュバイク戦で2得点。これは結果論ですが、ちょうど自分の本(24日発売の著書)を書いていく中で、ストロングポイントを確認したのが良かったのかもしれません」

 日本代表は昨年10月の親善試合でセルビア、ベラルーシに苦戦。だが岡崎の復調と歩調を合わせるかのように、11月は強豪オランダ、ベルギーと互角以上の戦いを見せた。

 「マインツでは10月から新たな取り組みにチャレンジしていましたが、代表戦でも手応えが得られました。それを踏まえて、クラブでは自分の欲しい場所、つまりDFラインの裏に抜けてボールを受けることを第一に考えるようにしました。わがままを通してみようかな、と思ったのです。それに自分が欲しいタイミングでボールをもらうと、あまりボールを取られないんですよ。以前は味方が困っていたら下がってボールを受けようとしていたので、自分がボールを欲しい場所以外でのプレーが多かったように感じます」

 マインツではFWで起用されているが、代表では2列目の右が主戦場。だが同じような役割を求められていることも好調の要因という。

 「ともにゴールを狙うことを求められています。日本代表ではあれほどゴールを狙っていても、ザッケローニ監督からは“どうして裏に抜けなかったんだ?”と言われることもあります。だから、今は得点を狙うことでチームの助けになれると思っています」

 もちろん得点だけではない。岡崎の特長は何と言っても、労を惜しまない前線への飛び出しだ。

 「相手の守備をなかなか崩せないときには、多少は強引にでも自分が裏に抜ける動きをして、パスを出してもらうことが大事。それは代表の試合でも同じで、相手の守備を崩せないときには自分の特長を出すことが大切だと思います。サッカーは僕みたいな捨て駒も必要。どれだけ捨て駒になれるかだと思います」

 3月5日のニュージーランド戦では2得点を挙げ、日本代表歴代単独3位の国際Aマッチ38得点。押しも押されもせぬザックジャパンのエースストライカーに成長した。W杯まで約2カ月。得点源として期待が高まる中、岡崎はあくまでもピッチで答えを出す構えだ。

 「大きいことも言わず、小さいことも言わず、うまくやっていけば良いと思います。だから基本的には“チームのためにやりたい”くらいでとどめておこうと思います。僕らが求めているのは結果なのですから」

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2014年4月1日のニュース