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バイエルンCL制覇 3度目の正直!!ロッベン決勝弾

[ 2013年5月27日 06:00 ]

<ドルトムント・バイエルンM>欧州CLを制し、トロフィーを掲げて喜ぶバイエルンMイレブン

欧州CL決勝 ドルトムント1―2バイエルン・ミュンヘン

(5月25日 ロンドン・ウェンブリー)
 史上初のドイツ対決となった欧州CL決勝が25日に英国ロンドンのウェンブリー競技場で行われ、バイエルン・ミュンヘンがドルトムントを2―1で下し、12季ぶりに史上3位タイとなる5度目の優勝を決めた。オランダ代表MFアリエン・ロッベン(29)が1―1の後半44分に決勝点を決めるなど1得点1アシストの活躍でMVPに輝き、10、12年と2度決勝で敗れた雪辱を果たした。バイエルンMは欧州代表としてモロッコで12月に開催されるクラブW杯に出場する。

 昨季決勝での敗戦を背負い込んだ男が1年後に英雄となった。ドイツの宿敵同士による激戦に決着をつけたのはバイエルンMのロッベン。1―1の後半44分、MFリベリのヒールパスを受けて中央を突破すると、冷静に左足でゴール右に流し込んだ。優勝を告げる笛を聞くと感極まってピッチにうずくまり、同僚と抱き合い、スタンドに向かって万歳。2年連続で流した涙は、今度はうれし泣きだった。

 「信じられない。本当にハッピーだ。やっとCLで優勝できた。夢がかなったんだよ」

 “シルバーコレクター”を返上した。バイエルンMは10年決勝でインテル・ミラノに、昨年決勝でPK戦の末にチェルシーに敗れた。ロッベンはチェルシー戦で延長前半5分にPKを失敗。敗戦後は批判を浴びた。オランダ代表では10年W杯南アフリカ大会の決勝でスペイン代表に敗戦。「“負け犬”のレッテルはいらない。悔しい思いをやっと忘れることができる」と胸を張った。

 周囲の支えによって輝いた。ハインケス監督は、ロッベンが万全な状態で出場できるよう、数週間にわたって体調や練習法に細心の注意を払って調整。試合前日は「君は調子がいい。試合を決める存在になってくれる」と言葉を掛けて精神面もサポートした。ロッベンは前半に決定機を2度外しながらも気持ちを切らさず、後半15分にマンジュキッチの先制点をアシストし、終了間際に決勝弾。「たくさんの人が“きょうはゴールを決める”と言ってくれた」と周囲の信頼に感謝した。

 昨季チームは欧州CLをはじめブンデスリーガ、ドイツ杯と全て準優勝に終わったが、今季は国内リーグ、欧州CLを制してドイツ初の3冠獲得に王手。背番号10は「完璧なシーズンだ。それが来週に完結する」とシュツットガルトと対戦する6月1日のドイツ杯決勝を見据えた。

 ◆アリエン・ロッベン 1984年1月23日、オランダ生まれの29歳。オランダ1部フローニンゲンで00年に16歳でプロデビューし、02~04年は同PSVでプレー。04年チェルシー、07年Rマドリード移籍を経て、09年からバイエルンM所属。09~10年ドイツ年間最優秀選手。オランダ代表は03年にデビューし、W杯は06年、10年大会に出場。1メートル81、75キロ。利き足は左。好物は寿司。

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