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浦和 アウェーの開幕戦初勝利!原口1ゴール1アシスト

[ 2013年3月3日 06:00 ]

<広島・浦和>後半6分、ゴールを決めた原口(右)は梅崎に祝福されながらもポーズを決める

J1第1節 浦和2-1広島

(3月2日 Eスタ)
 Jリーグ発足20周年となるシーズンが開幕。浦和が昨季王者広島を敵地で破った。MF原口元気(21)が前半37分の柏木陽介(25)の先制点を絶妙なヒールパスでアシスト。後半6分には柏木のパスを受けて右足で今季初ゴールを叩き込んだ。浦和は開幕戦での勝利も得点も6年ぶり。アウェーの開幕戦は初勝利だった。

 浦和が負の歴史についに終止符を打った。敵地でのリーグ開幕戦未勝利記録を13(2分け11敗)で止めた。しかも相手は昨季リーグ王者。価値ある勝ち点3をもたらしたのは原口だった。

 まずは前半37分だ。左サイドでボールを受けるとゴールへ向かってドリブル開始。DF塩谷、GK西川を引き付けると、後方から走り込んできた柏木に絶妙なヒールパスを送り、先制点をアシストした。1点リードの後半6分には、柏木のパスを受けて右サイドから切れ込んで右足シュート。西川のファンブルにも助けられたが、勝利を決定付ける追加点を奪った。

 「1点目の(アシストの)方がうれしい。カットインして打とうと思ったけど、相手も読んできたし良いアシストだった」。的確な状況判断を自画自賛し、今季初得点には「ハイライトシーンで流れると恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。何よりも「今年は違うというのを見せたかった」とチームの勝利を喜んだ。

 一皮むけた。昨季は精神面に課題があった。交代を命じられ、ペトロヴィッチ監督に怒声を浴びせたこともあった。不慣れな1トップを任され、悩むこともあった。鹿児島・指宿キャンプが分岐点だった。宿舎では槙野と同部屋。「(槙野から)今季に懸ける思いとかを聞いた。その発する言葉にネガティブなものがなかった。部屋にポジティブな空気が流れていたような気がするし、それで僕も良い方向に向いているのかな」。明るい性格の槙野に“洗脳”され、前向きな姿勢を取り戻した。

 苦手の1トップにも積極的に取り組んだ。2月26日のACL広州恒大戦(中国)は1トップで先発し無得点だったがこの日は得意な1・5列目で起用されたこともあり、2得点に絡み、昨季開幕戦で敗れた広島へのリベンジの主役になった。

 昨季は32試合6得点と不本意な成績に終わった。だが大人になった今年の元気はひと味違う。自身初の2桁得点も夢ではない。その先にはチームのタイトル奪取、そしてザックジャパン復帰も見えてくる。

 ≪浦和6年ぶり開幕戦勝利≫浦和が07年以来、6年ぶりのシーズン開幕戦勝利。アウェーでの開幕戦に限ると、J創設から通算2分け11敗の未勝利だったが、14戦目での初勝利となった。過去5年間はすべてアウェーでの開幕戦で零敗だった。前半37分の柏木のゴールは07年開幕戦(横浜FC戦)の後半40分にMF永井が決めて以来、492分ぶりの開幕戦でのゴールとなった。

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2013年3月3日のニュース