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柿谷 千金技ありシュート!14年ぶり開幕戦勝利呼ぶ

[ 2013年3月3日 06:00 ]

<C大阪・新潟>後半43分、決勝ゴールを決める柿谷

J1第1節 C大阪1-0新潟

(3月2日 長居)
 防戦一方の重苦しい状況で、C大阪・柿谷はワンチャンスにかけていた。0-0の後半43分、扇原の縦パスで最終ラインを抜け出し相手GKと1対1になると、その頭上を越す技ありの右足シュートをゴールに決めた。

 「タカ(扇原)がいいボールをくれたし、ゴールに入ったんで何でも良かった」。元日本代表の森島寛晃氏(C大阪アンバサダー)、日本代表MF香川真司(マンチェスターU)、清武弘嗣(ニュルンベルク)がつけた、エース番号8を受け継いだ今季。新潟に主導権を握られストレスのたまる展開だったが、最後まで気持ちを切らさず、森島氏の得点などで勝利を飾った99年広島戦以来、14年ぶりのチーム開幕戦勝利を呼び込んだ。

 「試合の中身は薄っぺらいし課題もたくさん出てきたけど…。でも開幕で勝てていないと聞いていたし、チームが勝って本当にうれしい」

 昨年末、ニュルンベルク(ドイツ)、サントス(ブラジル)からオファーが届いた。残留か移籍か。4歳からC大阪の下部組織で育った男は、悩んだ末に森島氏の自宅を訪ねアドバイスを求めた。元日本代表でクラブOBの西沢明訓氏も交え、深夜にまで及んだ話し合い。日本代表を目指すなら海外挑戦が近道であることは分かっていたが、導き出した答えは残留だった。「もう一回、セレッソでどこまでいけるかやってみよう」

 開幕戦の値千金のゴールは、その選択が間違っていなかったことを証明するシーズンの第一歩となった。「(背番号8の)ユニホームを着た瞬間に“格好いいな”と思っていたら、あっという間に90分間が終わっていた」。ザックジャパン入りの期待も高まる“桜”のNo・8が13年のJリーグの主役を務める。

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2013年3月3日のニュース