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なでしこ3連勝!川澄弾でロンドン切符獲得王手

[ 2011年9月6日 06:00 ]

<日本・オーストラリア>後半、川澄はゴールを決める

ロンドン五輪アジア最終予選 日本1―0オーストラリア

(9月5日 中国・済南)
 川澄の殊勲弾で五輪切符に王手だ。世界ランク4位のなでしこジャパンは、同9位の強豪オーストラリアと対戦し、1―0で勝った。

 3試合連続の先発出場となったFW川澄奈穂美(25=INAC)が、後半17分に値千金の決勝ゴールを決めた。川澄は1日の初戦タイ戦の先制点に続く予選2点目。なでしこジャパンは3連勝で勝ち点を9に伸ばし首位をキープ。8日の次戦北朝鮮戦に勝てば無条件でロンドン五輪出場権を獲得する。

 またしてもなでしこジャパンを救ったのは、笑顔のストライカーだった。0―0の後半17分だった。鮫島のロングパスを受けた永里優が前線でキープし、最終ラインの裏へパス。飛び出した川澄が相手GKとの1対1を冷静に左足で決めた。ピッチに広がった歓喜の輪の中心で、1メートル57の小柄な背番号9は最高にキュートな笑顔を見せた。

 「ナガ(永里優)にいいボールが入って、右にも左にも出せるという中、左に出してくれた。最後まで(自分を)よく見てくれた。落ち着いて決められて良かった」

 沢ら中盤の主力を温存した1日のタイ戦でも後半16分に均衡を破り3―0快勝の口火を切った。この日も前半から攻め続けながら無得点。このまま引き分けかという重苦しいムードが漂っていたが、初戦のヒロインが会心の一発で振り払った。

 ここまで5日間で3試合という超強行日程の中、FWの中で唯一3試合に先発して計2得点を記録。チームでも屈指の運動量を誇るが、「しんどいのはみんな同じだし、相手もそう。次(北朝鮮戦)も先発でいきたい」と力強かった。

 日本では、W杯優勝時のなでしこフィーバーが再燃しているが、川澄は「(日本の盛り上がりは)こっちにいると分からない。ただ、W杯もそうでしたが、うれしいです」と喜んだ。3連勝で首位を快走し、3大会連続の五輪出場に王手をかけた。「(中2日で)今までより休めるし、上手に時間が使える。北朝鮮に勝てば決まる。次も勝ちたい」。勝利を約束したストライカーがゴールを決めて、日本に笑顔を送り届ける。

 ◆川澄 奈穂美(かわすみ・なほみ)1985年(昭60)9月23日、神奈川県大和市生まれの25歳。姉の影響でサッカーを始め、小中高時代は地元の女子クラブチーム・大和シルフィードに所属。日体大在学中の05年にユニバーシアード・イズミル大会で銅メダル獲得。08年にINAC入り。同年5月の女子アジア杯台湾戦で代表デビュー。1メートル57、50キロ。血液型A。

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