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シャルケ逆転8強!内田「攻めて攻めて」存在感

[ 2011年3月11日 06:00 ]

バレンシア戦の後半、攻め込むシャルケの内田(左)

欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦 シャルケ2―1バレンシア

(3月9日)
 シャルケの日本代表DF内田篤人(22)が日本人2人目の欧州CL8強入りを決めた。欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦は9日に2試合が行われ、シャルケはホームでバレンシアを3―1で破り、2戦合計4―2で準々決勝進出。内田は右サイドバックでフル出場し、日本人では昨季のCSKAモスクワMF本田圭佑(24)に続く決勝トーナメント1回戦突破を果たした。

 試合後の内田は珍しく冗舌だった。右サイドバックでフル出場して逆転勝利に貢献。その疲れも見せず、取材エリアで立ったまま20分間以上話し続けた。昨季のCSKAモスクワMF本田に続く日本人2人目の欧州CL8強入りという快挙に「もう二度と出られない大会かもしれないし、まさかベスト8まで来られるとは。レベルも高いし、注目度も緊張感も高い。CLは面白いですね」と笑みを浮かべた。

 アグレッシブなプレーで魅せた。2月15日のアウェーでの第1戦は守備に時間を費やして1―1で引き分けたが、この日は逆だった。相手に先制点を奪われてアウェーゴール数で並ばれたため、準々決勝進出には勝つしかなかった。「逆に良かったのかもしれない。守りに入ったらダメ。自分がいくことでチームを攻めの意識にしたかった。攻めて攻めて、ジャブジャブで」。1―1で折り返した後半は、5分に右からドリブル突破を図るなど積極的にオーバーラップ。右MFのファルファンとの好連係でチャンスをつくった。7分に勝ち越した後も攻撃的な姿勢は変えず、チームも攻めに徹して3―1の勝利につながった。

 “雑音”もシャットアウトした。地元紙WAZは、マガト監督が今季限りで解任される可能性があると報道。指揮官は否定したが、大一番に悪影響を与えてもおかしくなかった。それでも内田は「自分たちがぶれることなく戦えば問題ない。監督を批判するより、やっている僕らを叩いた方がいいんじゃないかな」と試合に集中。ここ8戦連続先発で7戦フル出場という、監督の厚い信頼に結果で応えてみせた。

 試合直後のピッチではDFメッツェルダーとお辞儀をし合い、日本語で「ありがとう」。言葉を教え合うなどチームメートとの関係も良好で「本当に僕は(仲間に)恵まれている。鹿島のときから、人を引き寄せる運は僕、持ってますね」。信頼する同僚とともに、次は日本人初となる4強入りを目指す。(ゲルゼンキルヘン・三村祐輔通信員)

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2011年3月11日のニュース