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息子ならアタリマエ!鹿島にアルシンド長男が入団

[ 2011年3月11日 06:00 ]

10年7月、鹿島の練習に参加したイゴール。父は鹿島OBのアルシンド・サルトーリ

 アルシンド2世がJリーグにやって来る。鹿島は10日、ブラジル人FWイゴール(18)の加入が内定したと発表した。期間は11年末までの10カ月で、年俸上限480万円のC契約での登録。93、94年に鹿島に在籍したアルシンド氏(43)の長男で、親子2代での契約はクラブ史上初、Jリーグ史上4組目となる。就労ビザ取得を待って、今月中にも来日する見通しだ。

 長男なら当たり前!とばかりに、アルシンド氏の息子イゴールが鹿島に加入することが決まった。OBで元日本代表監督のジーコ氏の紹介で、昨年7月に練習参加。プロ経験はなく粗削りだが、日体大との練習試合でアシストを記録するなどアピールしていた。鈴木常務取締役強化部長は「瞬間的な速さと強さがあり、お父さんに似ている。面白い素材。まだ若いし、化ける可能性がある」と高く評価。高校卒業を待って契約を結んだ。

 現在、牧場を経営する父のアルシンド氏は現役時代に鹿島、V川崎(現東京V)に在籍してリーグ通算125試合で79得点を記録。頭頂部の髪の毛が薄く、アデランスのCMに出演するなど人気を集めた。関係者によると、イゴールはおとなしく真面目な性格ながら、父の決めゼリフ“友達なら当たり前”を持ちネタにするおちゃめな一面も兼ね備える。現時点で、アルシンドとは違い髪の毛はふさふさ。それでも今後の活躍次第で注目を浴びれば、養毛・育毛関連のCMオファーが届く可能性はありそうだ。

 8日まで開催されたリオのカーニバルの影響で行政機関が十分に機能していなかったこともあり、イゴールのビザ取得は遅れているが、今月中にも来日できる見通し。鹿嶋市内に住む親戚の家で新生活を始める予定で、アルシンド氏も「俺の息子はうまいよ」と太鼓判を押している。親子2代のJリーガーはクラブ史上初、Jリーグ史上ではジーコ、ハーフナー、水沼親子に次ぎ4組目となる。小笠原は「アルシンドのような活躍を期待している」と歓迎した。大きな可能性を秘めた18歳が、プレーも頭頂部も輝いていた父のような存在感を示せるか注目だ。

 ◆イゴール・トーレス・サルトーリ 1993年1月8日生まれ、ブラジル・リオデジャネイロ州出身の18歳。生後間もなく、父の住んでいた日本に移る。日本で幼少期を過ごし、ほ乳瓶でコカ・コーラを飲んでいた逸話を持つ。ブラジルに帰国後はフットサルクラブに所属し、05年からCFZでプレー。1メートル76、70キロ。利き足は右。

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