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木村監督「受けると思わなかった」新主将・俊輔がタイトルへけん引

[ 2011年3月4日 19:20 ]

今季から主将に就任した横浜のMF中村俊輔。左は木村監督

3・5開幕!J1キーマン

 7年ぶりのタイトル奪取を目指す横浜。キーマンとなるのはやはり、昨季エスパニョールから古巣に復帰したMF中村俊輔(32)だ。守備陣の安定感にはもともと定評があるだけに、課題は攻撃陣の整備。その攻撃陣の軸を担うのが、今季も主に右MFに入り、プレースキッカーも務める中村だ。2月22日に左太腿裏を負傷し全治3~4週間と診断されたが、驚異的な回復で「最初からはないでしょうけど。蹴るのは平気」と出場に意欲を見せている。

 今季はプレー面以外でも重要な役割を担う。体制2年目を迎える木村監督から新主将に任命された。指揮官は「最初は受けるとは思っていなかった」と振り返るが、中村の回答は一発OKだった。普段の練習から積極的にチームメートとコミュニケーションを図るなど、中沢とともに早くもチームをけん引。その細かい気配りに、今年に懸ける中村の意気込みが表れている。木村監督も「積極的にやってくれている」と新主将に予想以上の手応えを得ている。

 10年W杯南アフリカ大会後に代表を引退。今季から横浜でのプレーに専念できるのもプラス材料だ。ベテランの域に入り、昨季からは独自の調整法を取り入れた。持久力向上に向けローパワートレーニングを導入。「ピッチでの練習が全てではない」と、自らの体調と相談して屋内でのトレーニングも増やした。また、夏場はそれまで日中に行ってきた屋外での居残り練習を取りやめ、涼しい夕方に2部練習を行うなど工夫もしている。

 チームはオフに松田をはじめ河合、清水らのベテラン勢を大量放出。若返りを図った。それだけに「横浜でタイトルを獲りたい」と話す中村の左足にかかる期待は昨季以上に大きい。

 ◆中村 俊輔(なかむら・しゅんすけ)1978年(昭53)6月24日、横浜市生まれの32歳。97年に桐光学園高から横浜入り。02年7月にセリエAレジーナに移籍しセルティック、エスパニョールを経て昨年2月に横浜復帰。日本代表は98試合24得点。W杯出場2回。1メートル78、73キロ。血液型O。利き足は左。

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2011年3月4日のニュース