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さらなる進化目指すアジア杯V弾男「今度はチームでタイトルを」

[ 2011年3月4日 11:10 ]

今年1月のアジア杯決勝でゴールを決め、弓を射るパフォーマンスを披露した李忠成

3・5開幕!J1キーマン 

 日本列島を歓喜の渦に巻き込んだアジア杯決勝オーストラリア戦での決勝のボレーシュートは記憶に新しい。注目度は昨季開幕前に比べ格段に大きい。広島の日本代表FW李忠成(25)は自身の置かれた立場を理解している。

 「僕は変わっていないけど、周りが変わりました。僕は浮かれていないですけど。もっともっと上達しないといけない。日々の練習から向上していきたいです」

 昨季序盤戦はチームの看板・佐藤の控えだった。ベンチ入りすらできない試合もあった。ところが9月、佐藤の負傷離脱で先発の座を得ると12試合で11得点を挙げて一気に才能を開花させた。

 「去年は(レギュラーと)同じ土俵で戦えていない感じがしました。今年は同じところで戦えると思うので、絶対に負けたくないです」

 今季は1トップ佐藤のすぐ後方でプレーすることが濃厚。求められる仕事は得点だけではなくなるが、もともとドリブル突破やパスセンスに秀でる。献身的な守備もいとわない。「時々(佐藤と)ポジションを入れ替わったりして良い感じです」と手応えも十分だ。

 理想は高い。「1試合1得点が目標。まずは開幕戦で得点を決めたい」とゴール量産を宣言する。その上で「今度はチームでタイトルを獲りたい」と、いまだ手にしていない国内3大タイトル(Jリーグ、天皇杯、ナビスコ杯)奪取に意気込みを見せる。

 もちろんゴールパフォーマンスも必見だ。昨季は「魚釣り」や「オーケストラ」などを披露した。ケルンに移籍した槙野が中心となっていたが「あれは僕が考えたもの」と言う。今季もさまざまな爆笑パフォーマンスを思案中だ。笑いあり、涙ありの“広島劇場”。今季は李が引っ張っていく。

 ◆李 忠成(り・ただなり)1985年(昭60)12月19日、東京都田無市(現西東京市)出身の25歳。04年FC東京U―18からトップ昇格。柏移籍を経て09年広島入団。在日韓国人4世として韓国U-19代表候補に選出されたが07年日本国籍を取得し08年北京五輪出場。11年アジア杯でA代表初選出。J1通算リーグ115試合出場27得点。国際Aマッチ通算2試合1得点。1メートル82、74キロ。利き足は左。

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2011年3月4日のニュース